大手保険会社が仮想通貨の保険に注目か|ハッキング多発の状況をチャンスとする企業も

仮想通貨の保険に見込める将来性
現在、仮想通貨業界は混乱や詐欺が蔓延っている中、大手保険会社の中にはこの状態を好機と捉える企業もいる。仮想通貨企業向けの保険は実現するのか、注目が集まる。
現実とのギャップ
高額な保険料、補償額や補償範囲の狭さなどが課題となるかもしれない。

「仮想通貨の保険」に秘められた可能性

複数の大手保険会社が仮想通貨企業の保険に着目しています。

保険会社、特に保険引受は大体的に宣伝されていませんが、実際はかなり大きい業界です。

現在、仮想通貨業界は無法状態といっても良いほどで、混乱や詐欺が蔓延しています

例えば、今年の仮想通貨取引所のハッキング事件の件数は、既に今までの年間件数を上回っています。

そんな中、現在の状況をチャンスとして捉えている保険会社が現れています。

仮想通貨の保険を引き受けする際、最大で一般企業の5倍の保険料が請求できる場合もあり、大きなチャンスと捉えているようです。

既に上場済みでアメリカの保険会社のMarsh and McLennanはICOを行っている最中、又は完了している仮想通貨スタートアップのサポートを開始しています。

同じく大手保険企業のAONは、自社事業の市場シェア率について、仮想通貨企業の保険市場の50%は占めている、と発言しました。

優しくない現実

損害保険を提供するAIGもカストディアン・サービスや取引所と話を進めているそうですが、一貫して保険会社はどの企業と”提携”しているかは明かしていません。

考えられる理由としては、2018年にハッキング事件が多発している事実や、ICO企業の保険に関する過剰宣伝がブランディングに悪影響を及ぼすなどが挙げられます。

その他にも仮想通貨の保険に可能性を見出している企業はいますが、現実はそう甘くはありません。

仮に仮想通貨企業が保険の補償を大きくしたい場合は、10以上の引受会社との契約が必要となるそうです。

保険会社も、価格の激しい変動率、詐欺のリスク等、仮想通貨の不規則な性質のリスクを一つの企業が負担するのはコストが高すぎるのです。

また、補償されるのも損害を受けた仮想通貨の分ではなく、取引停止で失った利益などに留まる可能性があります。その為、肝心な盗まれた仮想通貨は補償されないケースもあり得ます。

さらに、仮にサービスが開始したとしても、現状のコストでは多くのスタートアップは高額な保険料を支払えない可能性があります。

Bitgoは仮想通貨企業として2015年に初めて保証されましたが、一年後には保険料のコストが負担となり、契約を解除しています。

着々と進む「環境」の整備

しかし、上述した仮想通貨企業向けにサービスを開始しているMarsh and McLennanは保険の証明にブロックチェーンを利用するプロジェクトを発表しています。

金融業界からは仮想通貨よりもブロックチェーン技術の方が可能性を見出されていますが、保険会社が仮想通貨に関わる事業を展開していけば、仮想通貨の正当性が認知される未来に近づくこととなるでしょう。

価格だけを見ていると仮想通貨市場は停滞気味かもしれませんが、野村證券ホールディングスや仮想通貨取引所のCoinbaseがカストディアン・サービスの提供を開始しており、機関投資家を迎え入れる準備は整いつつあると言えます。

保険会社が今後どのように仮想通貨企業向けの保険を用意していくかは注目する必要があるでしょう。

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