CFTC主席が、CFTCの規制対象は仮想通貨現物市場ではないと明確な立場を示す
- 米商品先物取引委員会が仮想通貨市場における位置づけを明確に
- CFTC主席を務めるGiancarlo氏:同規制局の主要権限として、仮想通貨取引や現物市場に対する規制でなく、先物市場での詐欺行為やコンプライアンスこそがミッションであると、CFTCの立場を明確にした。
- 米国の遅れに懸念感
- イギリス中央銀行が直近ブロックチェーン対応の決済システムを発表したことに対照し、米国の金融規制機関の新興技術に対する理解が欠如するのが現状だと懸念感を示した。
- CFTCとは
- 米商品先物取引委員会(CFTC)とは、商品取引所の上場商品や金利、デリバティブ全般など、米国内の先物取引市場の動向を常時監視し、市場参加者の保護や市場の健全性が保たれるよう、不正防止や摘発を行う権限を持つ独立機関のこと。
仮想通貨におけるCFTC位置付け
日本時間7月26日、米国会下院農業委員会で、CFTCに向けた「仮想通貨市場規制・ブロックチェーン技術の採用」というトピックを主とした公聴会を開きました。
招待されたCFTCの J.Christopher Giancarlo主席は、仮想通貨取引市場や現物市場におけるCFTCの主要権限は、法的規制を課すことではなく、全体の先物市場で起こる詐欺行為への対策や、政策コンプライアンスの監査を担当するところに位置付けてあると、改めてCFTCの方向性を明確にしました。
現物市場においては、CFTCの従来の役割ではなく、権限の拡大を提唱するのことも我々のやるべきことではない。インターネットがデビューした当時と同じように、若い芽を摘まないことが重要だ。
と、CFTC主席が言及しました。
米国は4年遅れだと指摘
また、同主席は、世界での主要6銀行からあるコンソーシアムは以前、同局に新たなブロックチェーンに基づいた金融システムの規制システム主導という役割へ勧誘されたが、CFTCの法的立場を反する理由で、却下したと明かしました。
主席は、CFTCは適切な財政規定(予算)が無くして、自らブロックチェーンのフレームワーク(枠組み)を作ることは不可能であり、規制機関全般で自由かつ有効にこの新興技術を理解し、発展させることの妨げになっていると懸念感を示しました。
我々は遅れをとっている。直近では、英中央銀行がブロックチェーン対応の決済システムを発表したが、我々は4年程遅れている現状だと考えている。
CFTCは、ブロックチェーンを理解し、テストしてから国会へ臨まざるを得ない。そもそも国会が業界有識者を招待し、教育してもらうこと自体が間違っている。提携と協力こそが歩むべき道だ。
と、米国の新技術導入への遅れについて言及しました。
今後CFTCの展開について
また同主席は、今後のCFTCについて、
と、前向きな態度を示しました。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します