ソラナのDAO管理ツール「Matrica」、Discordと連携か
Matrica、Discordと協業か
ソラナ基盤のDAO(分散型自律組織)総合管理ツール「Matrica」は13日、コミュニケーションアプリDiscordやソラナ(SOL)と協業していることを発表した。近く、各プラットフォームでの検証作業を簡略化する機能をリリースすると明かした。
Matricaは22年3月にローンチされた、ソラナ上でのNFT体験をシンプルにするために構築されたオールインワン・プラットフォーム。
NFTプロジェクト向けに、属性および金額ベースのDiscord認証、ホワイトリスト、ミント(発行)、イベント管理など、Discordコミュニティの運営に関連するソリューションを提供。Discordのカスタムロール(役職・立場)を管理したり、購入した作品のロイヤリティ(クリエイター手数料)を支払っていないユーザーを検出するなど、プロジェクトのニーズに即したツールで支持を集めている。
3月のローンチ時に400以上のソラナエコシステムのNFTコレクションに使用されたMatricaは、現在までに人気NFTコレクションClaynosaurzやy00ts、またBraveウォレットも統合してきた。
エンドユーザーはMatricaにウォレットを接続して、NFTを一元管理したり、ステーキングをしたままDAO投票・提案活動をしたり、最新情報を取得したりできる。11月時点に登録ユーザー数は30万を突破。ソーシャルフィード、フレンド、ダイレクトメッセージなどのコミュニケーション機能も充実を図っている。
Discordやソラナとの取り組みの詳細は定かではないが、Matricaは将来的に「Discord Web3との統合に向けた動き」と主張。同社は数週間以内にMatrica 2.0をリリースする予定であり、そこでDiscordらとの協業関係が明らかになると期待される。
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DiscordのWeb3展開
9日に情報サイト「Discord Previews」は、DiscordのユーザーがソラナウォレットやBloxlinkを含む複数のサービスに接続し、それぞれの「Linked Roles(接続ロール)」を得ることができるインターフェイスが明らかになったことを伝えていた。なお、Discord側は正式に公開していない。
Discordは1日、公式ツイッターで、ユーザー向けに収益化(マネタイズ)機能を提供することを示唆する内容のコメントを投稿していた。
Discordは仮想通貨のエコシステムにとってもなじみ深く、Web3(分散型ウェブ)の代表的なユースケースの一つであるDAO(分散型自律組織)のコミュニケーションチャネルとしても利用されている。メッセージ、モデレーター、日々のコマンドの実行など、さまざまな方法で獲得できる「ポイント」機能や、ユーザーのプロフィールに表示可能な「バッジ」との相性が良い。
Web3とは
現状の中央集権体制のウェブをWeb2.0と定義し、ブロックチェーン等を用いて非中央集権型のネットワークを実現する試みを指す。代表的な特徴は、仮想通貨ウォレットを利用したdAppsへのアクセスなど、ブロックチェーンをはじめとする分散型ネットワークのユースケースがある。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します