ディーカレット親会社Amber Group、410億円の資金調達完了

大規模な資金調達完了

大手暗号資産(仮想通貨)企業Amber Groupは16日、3億ドル(410億円)規模のシリーズC資金調達ラウンド完了を発表した。

資金調達ラウンドは上海に拠点を置くFenbushi Capitalがリード。他にもファミリーオフィスや複数の仮想通貨投資家が参加した。

なお、Amber側はこれまで30億ドル(4,100億円)相当の評価額で出資を募っていた模様だが、今回完了したシリーズCでの評価額は未開示。ブルームバーグの報道によれば、直近の業界動向が影響して、当初の予想を下回ったという。

ファミリーオフィスとは

富裕層などの家族の資産管理を担う運用会社。アセットマネージャーや弁護士、会計士、税理士などによる専属チームで構成され、資産運用以外にも、子供や孫の教育、事業承継まで、幅広いサービスを手がける。

▶️仮想通貨用語集

Amber Groupは、今年11月の大手取引所FTXの破綻以前、評価額30億ドルでシリーズB+の資金調達の最中だったと説明。しかし、取引資金総額の1割を預けていた取引所が破産した状況などを考慮して、ラウンドを途中でクローズし、シリーズCに移行した。

また、Amber GroupはFTXの破産を受け、いくつかのバランスを調整する必要が生じた一方で「日常業務や事業存続には影響はなかった」としている。その反面、今後は事業を一部縮小し、機関投資家や個人富裕層(HNIW)を対象としたサービスに焦点を置くと述べている。

さらに、9月から実施している人員削減も余儀なくされたと説明。関係筋によれば、最高で1,100人だった従業員数は300人まで削減された模様だ。一部の役員や従業員はボーナスや給与の削減対象となった。

22年9月段階では1割の人員削減をする予定だったが、実際はピーク時から7割近くがリストラされた格好だ。

関連:Amber Group、最大1割の人員削減実施

2023年以降は「コアビジネスとクライアントにフォーカスしていく」と今後の事業再起に専念していく姿勢を示した。

Amber Groupとは

Amber Groupは香港に拠点を置く大手仮想通貨投資企業。機関投資家や金融機関向けにOTC取引を提供している。過去にはシンガポールの政府系ファンド「テマセク」などから資金調達を受けていた。

国内では2022年2月、暗号資産交換業者ディーカレットをAmber Groupの子会社WhaleFin Holdings Japanを通じて買収している。

関連:ディーカレット、Amber Group傘下に

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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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