Web3のSaaSプロジェクト、22年後半に最大の収益を上げたのはイーサリアム
Web3プロジェクトの収益
ベンチャー企業に投資を行っているTomasz Tunguz氏は1日、Web3プロジェクトによる企業向けソフトウェアサービス(SaaS)に関するデータを公開した。
今回公開したのは、各プロジェクトが事業者向けサービスで過去6カ月間に得た収益。同氏によれば、オンチェーン上では103のWeb3プロジェクトが企業向けサービスで収益を上げており、そのうち57プロジェクトの過去6カ月の収益が6,500万円(50万ドル)以上だった。
Tunguz氏は「Web3プロジェクト」ではなく、「Web3企業」に関するデータと記載しているが、調査の対象にしているのは、「トークンを発行している」プロジェクトだとツイッターで説明している。
企業向けサービスで過去6カ月間に最も多い収益を上げたのは仮想通貨イーサリアム(ETH)のプロジェクト。収益は約524億円(4億ドル)だった。この収益は、調査対象のオンチェーンデータにおける全収益の51%に相当するという。
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潜在的な市場規模
今回のレポートでTunguz氏が最終的に提示したかったのは、Web3プロジェクトによる企業向けソフトウェアサービスの潜在的な市場規模。事業が獲得できる可能性のある全体の市場規模(Total Addressable Market:AM)を試算している。
同氏のデータをもとにした2022年全体のAMは約302億円(2.3億ドル)。イーサリアムを除くと約98億円(7,500万ドル)だった。
Tunguz氏は、Web3技術をWeb2企業に販売する市場は大きくなってきていると主張。Web3プロジェクトの事業は今後、ゲームやマーケティング、金融サービスに関するソリューションを提供する必要があるとの見方を示した。
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Web3とは
「次世代のインターネット」とも呼ばれ、ブロックチェーンを基盤とする非中央集権型のネットワークを指す。具体的にはNFT(非代替性トークン)や仮想通貨などを含む。
情報の流れが一方通行だった初期のインターネットは「Web1」、現状の中央集権体制のインターネットは「Web2」と呼ぶ。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します