HuobiからマーケットメイカーPionexが撤退、HTトークンは前月比30%安

HTトークンの下落

暗号資産(仮想通貨)取引所大手Huobi Global(以下、フォビ)について人員削減や開発チーム分裂の疑惑が浮上する中、独自トークンHTの価格が前月比32.4%低下。時価総額ランキング50位となっている。

7日追記:Huobiは今後20%ほどの人員削減を行う計画があることを海外メディアに伝えたという。

出典:CoinGecko

年末年始にかけて、インサイダーによる内部告発が相次いでいる。給与をステーブルコイン「テザー(USDT)か「USDCoin(USDC)」で受け取ることを拒否した者は解雇されるという内容から、反旗を翻したエンジニアがプラットフォームの乗っ取りを画策しているという不穏なものまで、様々な未確認情報が飛び交っている状況だ。

シンガポールのマーケットメイカーPionexは5日、フォビの取引量が減少傾向にあることを理由に、資金を引き上げたことを公表した。なお、データサイトCoinGeckoによると、フォビの過去24時間の現物取引量は516億円で、12月中旬の260億円に比べれば増加している。

サン氏はフォビを宣伝

中国事情に詳しいWu Blockchainは12月末、匿名情報源に基づいてフォビが年末のボーナスをすべてカットしたこと、加えて約40%の人員を削減する計画だと報じた。

しかし、中国メディアJiemianによると、ジャスティン・サン氏はレイオフに関する報道を否定したという。22年10月にHuobiの顧問に就任したサン氏はツイッターで、フォビの事業展開が好調を維持していると強調、「新規登録者数、資金流出入の日平均成長率は2022年のピークを超えた」と報告している。

サン氏は最近、仮想通貨取引が禁止されている中国でWeiboやDouyin(中国版TikTok)などのSNSアカウントを新設し、積極的にフォビを宣伝している。

Wu BlockchainやBloombergなど、昨年10月のフォビ買収劇の背後でジャスティン・サン氏が画策したと推測するメディアは少なくないが、同氏はこうした見方を否定している。

関連:仮想通貨取引所Huobi、香港ファンドが買収

Huobi Globalは22年11月にドミニカ国とのパートナーシップ締結を発表していた。その目的は、同国政府承認のもとで国家トークン「ドミニカコイン(DMC)」のローンチと、デジタルID(DID)の発行を共同で行うこと。Web3やメタバースで重要なプレイヤーになることを目指すフォビにとって、ドミニカ国とのパートナーシップは、グローバル戦略の最初の大きなステップになると説明していた。

関連:Huobi Global、ドミニカ国やトロンと提携 国家の仮想通貨発行へ

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