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堀江貴文「イーサリアムで社会の仕組み全てを実装できる」1960年代の暗号技術から魅力解説、黎明期に400ETH投資|Ethereum Shift

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

1960年代の暗号技術から解説

ホリエモンの愛称でも知られる堀江貴文氏が、TORICO主催のオンラインイベント「Ethereum Shift 2026」に登壇。ビットコイン(BTC)に次ぐ時価総額2位の暗号資産(仮想通貨)であるイーサリアムの技術的な魅力について、過去の歴史から紐解いて解説した。

堀江氏は、TORICOに出資しているミントタウンが管理・運営を行うファンド「Shooting Star1号投資事業有限責任組合」に出資している。

同氏は「法治国家において契約書が全て。その点において、イーサリアムのスマートコントラクトで全部表せる。社会の仕組みを全てデジタル世界に実装できる」と述べ、イーサリアムのポテンシャルを強調した。

公開鍵暗号からビットコイン、そしてイーサリアムへの進化

堀江氏は、暗号資産の基礎となる暗号技術について、1960年代に発明されたRSA暗号(公開鍵暗号)から説明を開始した。

「答えを知ってたら解けるけど、答えを導き出すのには天文学的な計算が必要になるという数学の関数を使う」ことで、eコマースや暗号化メッセージングの基礎が作られたと解説。この技術は軍事・安全保障に関わる重要技術であり、1990年代までアメリカから輸出禁止だったという歴史的背景も語った。

ビットコインについては「P2Pの分散システムと暗号システムが一体となったもの。ジェネラルレジャー(総勘定元帳)をP2Pの仕組みを使ってすべてのノードでコピーして、片方だけの署名を暗号化して送る」と説明。「片方向署名で、小切手と同じような仕組み。振出人が署名すればビットコインを振り出せるが、受け取った側は署名不要なので誰にでも送れる」と技術的特徴を指摘した。

一方、イーサリアムについては「双方向署名にして、契約書の内容もプログラマブルにした。何の契約書もできる」と、ビットコインとの明確な違いを強調。「イーサリアムのホワイトペーパー(企画・構想・技術的な内容などが書かれた公開文書)を読んで、画期的な発想だと感じた。法治国家において契約書が全てなので、イーサリアムですべてを表現できる。社会の仕組みを全て暗号資産として、デジタル世界に実装できるという構想は革新的だった」と当時の衝撃を語った。

また、ビットコインの創始者であるサトシ・ナカモトについて「匿名の人物として存在を隠している点も、優れた設計だと思った。特定の個人を標的にすることで、中央集権がビットコインを潰すことができないようにした」と、匿名性の戦略的意義を評価した。

ステーブルコインがキラーアプリ、スマートロックなど実用例も

イーサリアムの社会実装については「あらゆるものを実装できる。思ったほどは進んでいないが、課題というよりは、キラーアプリケーション発見には時間がかかる。当たるか当たらないかは運次第な面もあり、下手な鉄砲も数撃ちゃ当たるという考え方が正しいと思う」と述べた。

具体的なキラーアプリケーションとして、堀江氏はドルや円などの法定通貨に価値を連動するステーブルコインを挙げた。「ビットコインは実はステーブルコインのビジネス基盤となっている。例えばUSDCであれば、その分の米国債を購入しているので利益が出る。億円単位の送金が極めて低コストでできる。ステーブルコインは一つのキラーアプリケーションだ」と評価した。

また、イーサリアムが他のブロックチェーンの基盤インフラとなっている点も指摘。「トークンブームは過去何度も起こっている。2025年は(2017年、2021年に次ぐ)第三次ブームと言えるが、例えばソラナ(SOL)などが盛り上がっており、そういったもののベースインフラとしてイーサリアムが使われている。徐々にではあるが、クリプトを使った決済などのニーズが増えていけば、スマートコントラクトの活用が広がるだろう」と展望を語った。

具体的な実用例として「スマートロックを使った貸し会議室ビジネスなど、そういったところの基盤になる」といった活用方法も提示した。

最初期に400ETH購入

TORICOのファンド出資を即決した理由について堀江氏は、事業内容が面白そうだと直感したことに加え、暗号資産の中でもイーサリアムとは黎明期から縁があったことを挙げた。

堀江氏は2014年7月〜9月頃に行われたイーサリアムのクラウドセール(プレセール)で400ETHほど購入しており、「おそらく日本人のイーサリアム保有歴では自分が一番長い」と明かした。BTC建ての購入であるが、当時のレート換算で1ETH=0.3〜0.31ドルほど。購入額は数万円程度だった可能性がある。

しかし、「クラウドセールのサイトにコーディング上の不具合があったらしく、未だ引き出せていない」という。堀江氏によると、秘密鍵を忘れたわけではなく、クラウドセールサイトが日本語などの2バイト文字でパスフレーズを入力した際に、システム側で何らかのコードが混入した可能性があると説明。そのため、堀江氏が記憶しているパスフレーズと、実際にシステムに保存されたパスフレーズが異なっており、照合できない状態だという。

イーサリアムの価格上昇により発掘するモチベーションが高まり、「どのような状況か概ね把握しているが、混入したコードが何なのか特定できないため取り出せない」と語った。同様の被害に遭った人も多いといい、現在の価格で換算すると約2億円相当になる。

これらは、ビットコインやイーサリアムの黎明期から可能性を見抜き、強い関心を示していた堀江氏の先見性を物語るエピソードと言える。

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