Immutable、Web3ゲームのログイン向けウォレットツールを発表
Immutable Passportをリリース
イーサリアム(ETH)でWeb3ゲームを構築・拡張するためのプラットフォームImmutableX(IMX)は1月31日、一般ゲーマーにとっての参入障壁を取り除くための総合ソリューション「Immutable Passport」を発表した。
Immutable Passportはメタマスクなどの暗号資産(仮想通貨)ウォレットに慣れてないユーザーでも、ImmutableXで展開されたWeb3(分散型ウェブ)ゲームをすぐにプレイできるよう最適化されている。
基本的には、Web3ゲームプレイに必要なウォレットアドレス発行やトークンの保管が可能。ユーザー自身が仮想通貨の秘密鍵を管理するセルフカストディウォレットだ。
その特徴は認証ツールにある。Apple IDのような独自のオンラインIDを発行し、その後はEメールとパスワードだけでサインインが可能。各ゲームプレイ時の認証がスムーズになる。
現状のdApps(分散型ウェブ)ではアクセスした際にウォレットパスワードの入力作業が要求されることが多いが、Immutable Passportではこの手間を排除できる。マーケットプレイスでゲーム内アイテム(NFT)を出品するのにもスムーズだ。
Immutable Passportは、Immutable独自の顧客調査により判明したWeb3ゲーム開発企業が重視する3つのポイント「オンボーディングの容易さ、セキュリティ、プラグ&プレイ機能」をカバー。
ImmutableXで開発するゲームスタジオにとっては、ユーザーのオンボーディング(適用のための教育)へのコストを削減し、開発やプレイヤー分析に専念できる利点がある。PassportのAPIやインフラは簡単に統合でき、ユーザーのオンチェーン行動の統計データを得ることも可能だ。
Immutable社のRobbie Ferguson共同創業者は、今後10億人のゲーマーをWeb3に取り込みたいと語っている。
(Web3ゲーム普及には)オンボーディングが目に見えず、安全で、モバイル、コンソール、デスクトップなどあらゆるゲームで機能する必要がある。Immutable Passportはゲームチェンジャーとなり、ユーザー獲得コストを根本的に削減できる。
ImmutableXのネイティブトークンIMXは前日比10%増加、時価総額775億円(6億ドル)で仮想通貨市場73位となっている(執筆時点)。
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Immutable Xとは
Immutable Xは、取引手数料(ガス代)無しで秒間9,000回の取引を処理できるイーサリアムL2チェーン。NFT専用のレイヤー2として、NFTカードゲームの「Gods Unchained(ゴッズ・アンチェイン)」や「Guild of Guardians」などに対応。技術に関しては、StarkWare社開発のZKロールアップである「ZK-STARK」を採用している。
25日にImmutableXは、高品質なMMORPGゲーム「Search for Animera」の開発計画について発表していた。
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Web3とは
現状の中央集権体制のウェブをWeb2.0と定義し、ブロックチェーン等を用いて非中央集権型のネットワークを実現する試みを指す。代表的な特徴は、仮想通貨ウォレットを利用したdAppsへのアクセスなど、ブロックチェーンをはじめとする分散型ネットワークのユースケースがある。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します