バイナンス、韓国市場へ再進出 GOPAX株式取得で
韓国5大取引所GOPAXの株式取得
最大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンスは3日、韓国市場への再進出を行うことを発表した。韓国の取引所GOPAX株式の多くを取得した格好だ。
バイナンスは、まだ契約条件やGOPAXへの出資規模を明らかにしていないが、韓国のメディアDecenterは1月、バイナンスがGOPAX株式の約41%を買い入れる計画だと報じていた。
バイナンスは、以前韓国でも事業を行っていたものの、金融当局による厳格な制限や、ユーザーの少なさなどを背景として2020年に韓国の関連会社を閉鎖していた。今回、同国ですでに運営されているGOPAXを通じて、再進出する形だ。
GOPAXは、韓国5大仮想通貨取引所の一つである。現在韓国では、同国最大手取引所アップビット(Upbit)が市場シェアの大半を占めている状況だ。バイナンスは、アップビットよりも数多くの銘柄を取り扱っている。もし、これらの銘柄がGOPAXでも提供されるようになれば、ユーザーが移動する可能性もある。
GOPAXの親会社Streamiにおける第2位の大株主は、米仮想通貨コングロマリット「デジタルカレンシーグループ(DCG)」であり、Streamiは、破産申請したDCG子会社ジェネシスの最大の債権者の1つだ。
この関連で、現在GOPAXは利回り商品の出金と利払いを一時停止中。バイナンスとGOPAXの取引により、ユーザーによる出金と利払いを再開することができるようになる見込みだ。
バイナンスのYibo Ling最高事業責任者は、次のように述べている。
ユーザーをサポートし、資産を引き出したいユーザー全員の出金を可能にするという目標が、GOPAXとの取引の後押しとなった。
インドWazirXへのウォレット提供終了へ
バイナンスは3日、インドの大手取引所WazirXに対する、バイナンスウォレットの提供を終了すると発表した。
経緯として、WazirXはインド当局から、マネーロンダリングを助長していると批判されていたが、バイナンスがWazirXユーザーの資産やユーザー活動、およびそのプラットフォームの運営管理を行っていると誤解させる説明を行ってきた。
バイナンスによると、バイナンスはWazirXを運営するZanmai Labsにウォレットサービスを提供しているだけで、ユーザー資金含め、WazirXの運営を管理したことは一度もない。バイナンスは、次のように指摘している。
バイナンスのウォレットサービスを利用したことを根拠にして、Zanmaiが誤った説明を続けることを許さないことは、バイナンスおよび公の利益につながる。私たちは、Zanmaiによる虚偽の主張は、WazirXの事業に関する責任をバイナンスに転嫁しようとする試みであると見ている。
バイナンスは1月26日に、Zanmaiに対して、虚偽の説明を撤回するか、バイナンスのウォレットを利用停止するか、どちらかを選択するよう申し入れたと続けた。
結果として、Zanmaiは発言撤回を拒否したため、バイナンスは2月3日までに、WazirXの業務に使用しているアカウントから資金を引き上げるよう求めたところだ。3日時点では、まだ資産がウォレットに残っている状況だと説明している。
WazirXは1月に資産証明を行っており、ユーザー資産の90%をバイナンス提供のウォレットで保有していると述べていた。残りの10%はホットウォレットとコールドウォレットの両方で保管しているとしていた。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します