NikeのNFTスニーカー販売、売上100万ドル超えも在庫残る状況に

Our Force 1 NFTのセール

スポーツブランド大手のナイキのWeb3(分散型ウェブ)プラットフォーム「.SWOOSH」が最初のNFT(非代替可能トークン)スニーカーコレクション「Our Force 1(OF1)」を5月15日に発売した。現在までの総売り上げは約2億円(140万ドル)となっている。

Nikeのこれまでの売上は約145万ドルと推計される。未販売在庫の約3万点が完売しない限り、セールは6月1日まで継続する。

このセールは2段階で実施されている。まず15日にプレセールが始まり、その後24日に一般セールが開始された。

当初の在庫は106,453個のNFTからスタートし、27日朝までに73,000以上のNFTが42,470の異なるアドレスによって購入されている。OF1 NFTの販売単価は各2787円(19.82ドル)と設定された。これはエアフォース1という人気スニーカーが初めてリリースされた年に由来する。

Nikeは新たな(NFT)である仮想スニーカー、OF1のリリースを成功と称えているが、.SWOOSHの第一弾NFTとなるOF1のリリースは、繰り返し技術的な問題を引き起こし、一部のユーザーを困惑させる結果となった。

「予期せぬエラーによりミンティング(NFTの発行)プロセスが停止し、それが追加の購入を阻害しました」と、.SWOOSHチームは一般販売の初日である5月24日にツイートした。その影響か、OF1 NFTの三分の一以上がまだ販売可能な状態にある。

初回のOF1セールは当初5月8日に予定されていたが、5月7日に.SWOOSHは、ユーザー体験を向上させるために数日間の延期を発表した。5月15日に先行セールが始まると、サイトは頻繁にダウンし、数時間にわたってNFTの発行作業が不安定となった。

5月16日、Nikeは技術的な問題を理由に先行セールを延長し、一般向けのセールを先送りした。「先行アクセスセールは5月17日いっぱいまで延長され、参加する時間を十分に確保した」と、チームはツイッターで明らかにした。

結果的に一般向けのセールは5月24日に始まったが、サイトは再び処理の遅延を経験。一部のユーザーは、OF1 NFTを3箱分購入したにも関わらず、2箱しか受け取っていないとクレームをつけた。これに対し、.SWOOSHは、「発行工程を遅らせる予想外のエラーに見舞われた」と説明した。

5月25日、Nikeはツイートで、55,000以上のOF1ボックスが30,000人以上のユニークな購入者に販売したと述べ、セールで成功を収めたと称賛した。また、Nike幹部は.SWOOSHで「驚異的なトラフィックをうまく管理した」と称賛している。

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.SWOOSHとは

ナイキは11月に.SWOOSHプラットフォームのベータ版を初めて公開。無料会員登録が可能で、現在.SWOOSHの会員数は33万人以上に上っている。

このプラットフォームは、Web3教育のリソースとして、またデジタルコレクタブルを購入・取引するプラットフォームとして利用される。また、「.SWOOSH」で購入したアイテムは、ビデオゲームやその他の没入型体験の中で着用できるようになる予定だ。

Our Force 1(OF1)はブロックチェーンプラットフォームとしてポリゴン(MATIC)を使用しているが、セールでは暗号資産(仮想通貨)による支払いは受け付けられていない。各NFTには、ホルダーが「新しい方法で自分自身を表現する」ために利用できる3Dファイルが付属しており、今後は「限定的な物理的製品や体験」を含む、より幅広いユーティリティが追加される予定だ。

関連:ナイキ、NFTコレクション「Our Force 1」をWeb3部門「.Swoosh」で発売

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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