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サークル、EU規制整備を要請 ステーブルコイン決済の明確化へ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • EU市場統合パッケージへの意見書を欧州委員会に提出
  • DLTパイロット制度の適応的閾値導入と恒久化への移行を提言

サークル、EU資本市場改革を提言

ステーブルコインUSDCおよびEURCの発行元であるサークルは20日、欧州委員会が提案する市場統合パッケージ(MIP)に対する意見書を提出した。

サークルの公式声明によると、MIPはデジタル化された金融システムへの移行における重要な一歩と評価しつつ、制度の実効性を高めるために4分野での修正を求めた。

意見書の第1の柱は、EUの分散型台帳技術(DLT)パイロット制度の改革だ。サークルは現行の市場評価額の上限閾値が機関投資家の参加と流動性を構造的に制約していると指摘し、市場の普及状況や監督機関の評価といった事前基準に連動した段階的な「適応的閾値」の導入を提案した。

また、2030年のESMA報告後の制度の行方が不明確なため、パイロット期間から恒久的な法制度への移行に向けた明確なスケジュールの策定も求めた。

第2の柱として、サークルはMiCA準拠のEマネートークン(EMT)を証券取引の現金決済に活用するための枠組み整備を訴えた。現行案では「重要性」を満たすEMTのみに決済が限定されており、ユーロ建てEMTが基準に届かない状況では普及が阻まれるとサークルは論じた。決済口座の提供主体を銀行や中央証券保管機関に限定せず、認可された仮想通貨サービス提供者(CASP)にも開放するよう求めた点も注目される。

サークルがこうした提言を行う背景には、EUのデジタル資産規制が進む一方で、米国のオンチェーン市場インフラ整備が加速しているという危機感がある。サークルはすでにEUでEURCを展開しており、MiCAに基づく規制対応を進めてきた。トークン化市場への機関参加を促す環境整備が遅れれば、活動が米国にシフトするリスクをサークルは繰り返し指摘している。

第3の柱では、ESMAによる集中監督の対象を大規模かつ国境をまたぐCASPに限定し、非システム的な企業は各国の監督当局が担う形を推奨した。第4の柱として、EMTを担保として利用するための法的明確性の付与も求め、米CFTCや英イングランド銀行がトークン化商品の担保・証拠金枠組みへの統合を検討していることを国際競争力の観点から例示した。

サークルは意見書の締めくくりとして、MIPは伝統的金融とオンチェーン・インフラの橋渡しとなる規制の節目と位置づけ、明確で均衡のとれたルール整備がEU資本市場の効率性と流動性を高めると主張した。

関連:USDCが調整済み取引量でUSDTを上回る、みずほ証券がサークルの評価引き上げ

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