Trefis、2018年末までのビットコイン価格を95万円台と予測「価格上昇の鍵の1つはSECによるETF認可」
- 市場動向予測ソフトウェアのTrefisがビットコインの2018年末価格を予測
- 市場動向予測ソフトウェアのTrefisがビットコインの2018年末までの価格を8,500ドル(約95.2万円)前後とする予測を行った。同社はビットコインの取引総量と総アクティブユーザー数という変数に、仮想通貨関連の報道によって動かされる人々の心理を加味した予測を行う。今後の注目要因としてSECによるETC認可の成り行きを挙げた。
- アセットクラスとは
- 同じような値動きやリスク特性を持つ投資対象資産のこと。資産クラスとも呼ばれる。従来からのアセットクラスとして株式、債券、不動産、貴金属、現預金などが挙げられる。比較的新しいアセットクラスとして、ヘッジファンド、プライベートエクイティ、そして仮想通貨が挙げられるようになった。
最近の仮想通貨市場では、強気のニュースが見られる一方で、価格は鈍い動きが続いています。
そうした中、市場動向を予測するソフトウェアを提供するTrefis Team (Twitterアカウント: @Trefis)が、ビットコイン価格の予測に関する見解を発表しました。
先週の相次ぐ下落の後、ビットコインは現在6,500ドル(約72.8万円)前後で取引されています。
ゴールドマン・サックスが仮想通貨取引デスク設置の先送りを発表した後には、FUDによると見られる売却が相次ぎました。
Trefisの予測手法
Trefisは、同社ではかねてより2018年末までにビットコインの価格が8,500ドル(約95.2万円)前後を付ける予測を行っていたと述べました。
同社のウェブサイトによると、Trefisの予測の元になっているのが「ビットコインの取引総量」と「総ユーザー」であり、その予測精度は事後検証により94%の精度を得ているとのことです。
Trefisはビットコインの価格決定要因の原理に「需要と供給の関係」を用います。
仮想通貨はキャップ(発行総量上限)とコインの新規発行により価値が下落する性質を内在しますが、同時に価格上昇を助ける供給の仕組みも持ちます。
この基本的な枠組みに立ってTrefisが需要予測時に重視する2つの変数が「ビットコインの取引総量」と「総アクティブユーザー数」です。
報道とそれによる人々の感情が価格を動かす
Trefisの予測計算では、2018年末までにビットコイン価格は約30%上昇します。前述の2変数に加えて、予測の要因として同社は「報道によって喚起される人々の感情」を重視します。
Trefisによれば、昨年2017年末にビットコインが2万ドル(約224万円)を付けた要因にも、同じ「報道によって喚起された人々の感情」があります。
また、取引所のハッキングの被害やSECによるETF(株価指数連動型投資信託)申請却下が報じられた際にも、ビットコインの価格下落が見られたと分析します。
今後の注目すべき要因は
Trefisは仮想通貨のロビー団体「米国ブロックチェーン協会」の発足とその活動によって、規制当局がこれまで以上に前向きな見方に傾く可能性を指摘します。
同社では、今後SECがETF認可の方向に舵を切ったとすれば、それはビットコインの価格上昇をもたらす「非常に大きな要因になるだろう」と考えています。
市場アナリストのIarius Germund氏は次のように述べます。
「多くのニュースが報じられる中、市場の反応は鈍い状況が続く。それでも、少しずつ強気な土台が形成されてきていることも確かだ。昨年2017年の同時期には、仮想通貨が1つのアセットクラス(CoinPost編集部注:同じような値動きやリスク特性を持つ投資対象資産のこと)を形成するために必要な要素が市場にはなかった。それからすると現在までにずいぶん前進した。今後、仮想通貨が1つのアセットクラスとして市場で本格採用された際には、仮想通貨の価格が動く可能性は高いだろう」
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します