米サークル社、シンガポールで決済ライセンス取得

シンガポールで事業拡大

米ドル連動型ステーブルコインUSDCなどを発行する米サークル社は7日、シンガポール金融管理局(MAS)から大手決済機関(MPI)ライセンスを取得したと発表した。

これにより、サークル社はシンガポールで、機関顧客がUSDコイン(USDC)にアクセスできるようにする送金サービスや、デジタル決済トークンサービスを提供できるようになった形だ。

サークル社のジェレミー・アレールCEOは、次のように述べた。

シンガポールは、当社のグローバルな事業拡大と、価値の交換を円滑にして世界経済の繁栄を促進するという当社の使命にとって不可欠な国だ。

当局からMPIライセンスを取得できたことを光栄に思っており、シンガポールにおける金融テクノロジーの革新を進め、新興技術やフィンテックを後押しし、テクノロジーや金融業界の才能に仕事の機会を提供したい。

ステーブルコインとは

価格が常に安定している(stable)仮想通貨を指す。ステーブルコインは暗号資産の一種で、BTCやETH、XRPなど変動性のある資産とは異なり、米ドルなどに裏付けられその価値($1)を保つことが目的だ。米ドルの裏付けによるステーブルコイン(USDT・USDC)のほか、アルゴリズムを利用するステーブルコインもある。

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シンガポールで開発者を育成

サークル社は5月にシンガポールオフィスを正式に開設。シンガポール政府が支援するブロックチェーン開発会社「Tribe」と協力して、同国やアジア太平洋地域のWeb3開発者を育成するトレーニングプログラムも行っている。

両社は2月に育成プログラムで提携を開始し、3月に開発者ブートキャンプを開催。両方の取り組みには合計2,700名以上の人々が参加した。

サークル社の製品・開発者マーケティング担当責任者を務めるSandra Persing氏は、「将来のイノベーターが、サークル社のプラットフォームを土台にして構築できるよう支援する」と話している。

Web3とは

現状の中央集権体制のウェブをWeb2と定義し、ブロックチェーン等を用いて非中央集権型のネットワークを実現する試みを指す。代表的な特徴は、仮想通貨ウォレットを利用したdAppsへのアクセスなど、ブロックチェーンをはじめとする分散型ネットワークのユースケースがある。

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ユーロコイン(EUROC)をアバランチに展開

サークル社はUSDCの他、ユーロと連動するステーブルコイン「ユーロコイン(EUROC)」も提供しているところだ。

5月には、イーサリアム(ETH)に加えて、アバランチ(AVAX)のブロックチェーン上にもEUROCを展開している。分散型取引所のGMX、イーサリアム系ウォレットMetaMaskや、その他のプロジェクトがEUROCに対応する。

CoinMarketCapによれば、USDCの時価総額は約4兆円であるのに対して、EUROCの時価総額は約72億円であり、今後の伸びも期待されているところだ。

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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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