ビットコインの先行き予測、Bitfinexが示す11月の市場トレンドと年末の展開
11月の傾向、ホルダーの動向
暗号資産(仮想通貨)取引所Bitfinexは30日、ビットコイン(BTC)の市場レポートを発表した。機関投資家の増える関心やホルダーのポジションの変化、11月の歴史的動きについて触れ、現行の強気市場は始まったばかりだと指摘している。
10月の終わりにかけて、ビットコインの価格は急上昇し、2022年5月から17ヶ月ぶりに一時35,000ドルを超えた。この動きにより、デリバティブ市場で大規模なポジション清算が発生しており、10月23日に約2億7500万ドル、24日には約1億5300万ドルのショートポジションが清算された。
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背後には、ブラックロックが提案するビットコインETF「IBTC」の上場承認への期待がある。DTCCに「IBTC」の掲載があったことが話題となったが、これは単なる標準的な手続きで、規制当局の意向を示すものではない。
しかしながら、機関投資家からの関心は確実に高まっている。特に、シカゴ・マーカンタイル取引所のビットコインオプション取引量が10月に過去最高の20億ドルを超える見通しだ。
また、Coinglassが提供するデータによれば、10月に強いビットコインは11月も同様の動きを見せる確率が60%と高い。ただ、過去の動きが未来を保証するわけではないという点には注意が必要だ。
35,000ドルはビットコインにとって重要な心理的・技術的閾値と位置づけられている。2021年7月にBTCの底値として意識され、過去最高値を記録する起点となったポイントだ。
そのため、35,000ドルでは、短期ホルダー(保有期間6か月未満)による利益確定が相次いだと見られ、その動向を示す指標「SOPR」は1.059に急上昇。これは2023年4月11日以来の最高値で、大量の利益確定の動きを裏付けている(データ元:CryptoQuant)。
しかし、長期ホルダーはポジションを維持し続け、その保有量は過去最高の1,489.9万BTCに達した。加えて、多くの「含み損」BTCが「含み益」に転じた。含み益状態の総供給量は470万BTC増加し、供給量の81%が採算を上回っている状況。長期平均を上回る水準であり、全体の市場センチメントは極めてポジティブと言える。
かなりの割合の投資家が含み益に転じているが、長期ホルダーの利益確定売りはわずか。Bitfinexは、「現在のこの傾向は、強気相場の急騰の後によく見られるもので、多くの場合、その後に横ばいか横ばいまたは調整局面が続くことが多い」と指摘する。
さらに、「この現象は重要な相場の頂点に達する前には起こらない」とも続けた。現在、長期保有者のビットコイン残高とSOPRの値は、以前の期間と比較してはるかに低いままである。
従って、「投資家にとって、ある程度の横ばいの動きに備えることは賢明かもしれない」とBitfinexは指摘。それでもなお「現在は仮想通貨のブルマーケットの初期段階にあると信じている」と締めくくった。
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オプション市場は強気を示唆
オプション市場の分析によれば、現在のオプションの未決済建玉は11.5億ドルに上り、過去最高の16.9億ドルには届いていないものの、機関投資家の関心が高まっていることを反映している。
注目すべき点として、10月にコールオプションの未決済建玉が前月比で80%増と大きく伸び、総計で97億ドルに達した。ただし、コールオプションの建玉が増えたからといって即座に市場が強気に転じるわけではないことを念頭に置きつつ、Bitfinexは「新規に追加されたオープンインタレストの大半は、年末に満期となるオプションに関連している」と指摘している。
この動きから、投資家たちはビットコインの価格が将来的にも上昇し続けることを強く期待していると解釈できる。そして、これは市場の「リスクアプローチと投資戦略が変わりつつあることを示しており、長期的な価値上昇に対する確固たる信頼が存在することを示している」とBitfinexは指摘した。
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