仮想通貨に関する米最新意識調査:ほぼ100%認知も、『不確実性』が主な意見
- Clovrが米国約1,000人を対象に仮想通貨の意識調査を実施
- Clovrが米国1,004人を対象に仮想通貨に関する調査を実施。(1)米国民の大半が仮想通貨の概念に馴染みがある。(2)投資の主体は富裕な男性ミレニアル世代である。(3)年収では75,000ドルから99,999ドル(約853万円から約1,137万円)の層が中心であることなどが判明した。
先日、ブロックチェーン専門企業Clovrは『米国民は仮想通貨のことをどう思っているか』という意識調査 を1000人以上に実施した様だ。
その結果、米国民の大半が仮想通貨の概念に馴染みがあること、また、投資の主体は富裕な男性ミレニアル世代(CoinPost編集部注: 一般的に米国で1980年代から2000年前後に生まれた世代を指す)であることなどが明らかになった。
調査結果概況
調査対象
- 米国在住の1,004名
- 年齢:18歳から80歳
仮想通貨の認知
- 76%が「仮想通貨が何か知っている」
- 21%が「少しは知っている」
- 3%が「知らない」
今回の結果では76+21=97%が仮想通貨を知っていると答えた。
なお、9月に米国民1,202名を対象に行われた別の調査では79%が仮想通貨を知っていると答えていた。
このように、米国内において、仮想通貨認知の拡大傾向が見られる。
仮想通貨の説明
- 62%が「他人に特に問題なく仮想通貨について説明できる」
- 38%が「他人に特に問題なく仮想通貨について説明するのは難しい」
仮想通貨市場に対する印象
- 70.0%が「不確実な市場」
- 32.8%が「混乱した市場」
この回答傾向の背景には、昨年2017年のビットコイン価格の急騰があると考えられる。
アルトコインを含む仮想通貨の多くが過去最高値を記録、ビットコインは12月中旬には2万ドル(約227.4万円)近くにまで上昇した。
その後、ビットコインは年初来安値の6,000ドル(約68.2万円)を記録したが、6,500ドル(約73万円)まで戻した。
仮想通貨への投資理由
- 51.6%が「大きな投資リターンが得られる可能性」
- 42.6%が「未来の通貨になると思う」
上記の他にも「知り合いが投資しているから」「FOMO(CoinPost編集部注:トレンドに取り残されることへの恐れ)」が目立ったとされる。
仮想通貨へ投資しない理由
「将来的に仮想通貨に投資するつもりはない」とした回答者のうち、
- 58.1%が「リスクが高すぎる」
- 48.0%が「よく知らない」
と答え、他にも「いずれ政府当局が市場に干渉するだろうから」「あまりにもうますぎる話」との回答が見られる。
投資家の性別傾向
投資の主体は男性、また、
- 男性回答者の43%が「以前に仮想通貨に投資を行った経験がある」
- 女性回答者の23%が「以前に仮想通貨に投資を行った経験がある」
と回答した。
世代別投資経験
- ミレニアル世代の41%が「仮想通貨への投資経験がある」
- ジェネレーションXの24%が「仮想通貨への投資経験がある」
- ベビーブーマー世代の18%が「仮想通貨への投資経験がある」
※ミレニアル世代とジェネレーションX(CoinPost編集部注:米国で1960年代から1980年代に生まれた世代)、およびベビーブーマー世代(CoinPost編集部注:米国で第二次世界大戦集結前後に生まれた世代)といった世代別で見た場合に対照的な結果となった。
その他
年収で見た場合、仮想通貨への投資経験があると答えた比率が最も高かったのは75,000ドルから99,999ドル(約853万円から約1,137万円)の層であった。
複数のメディアで報じているように、2018年前半にコンサルテーション企業Capgeminiが発表した調査レポートでも、富裕なミレニアル世代が仮想通貨に高い関心を持っていることが明らかになっている。
一方、8月に調査会社Harris Insightsが実施した調査では、米国人の41%が仮想通貨への投資に「関心がなく」かつ「今後何があっても行うつもりはない」と回答した。
今回Clovrの結論分析によると、米国民は仮想通貨の投資に対して、賛否両論を持っており、また仮想通貨のことは認知しているものの、それに関する知識が乏しいことが判明した。
さらに、投資家と投資家でない人々にとっても、『不確実性』は共通観点だと考えられる。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します