コインベース対SEC、1月17日の訴訟却下要求・公聴会の見通し
訴訟終了の要求に関する公聴会
米国の主要な暗号資産(仮想通貨)取引所であるコインベースは、米証券取引委員会(SEC)との法的対立において、米国時間1月17日に「Request for Dismissal」(訴訟終了の要求)に関する重要な公聴会を開催する予定である。
法律の専門家や金融界の関係者は、コインベースのこの要求が成功する可能性は低いと見ており、この争いが長期化すると予測している。
SECは2023年6月にコインベースに対して訴訟を起こし、同社が2019年以降、SECに登録せずに米国内でブローカー業務、全米証券取引所、清算機関を運営していたと主張している。さらに、コインベースが取り扱っている12以上の資産が有価証券に該当するという見解や、コインベースがステーキングプログラムを通じて未登録証券を提供し、証券法に違反したとも主張している。
これに対して、コインベースはSECの対応を「恣意的で気まぐれ」と批判し、「裁量権の乱用」と非難している。同社は適切なガイダンスや規則の設定を求める請願を提出したが、2022年12月にSECによって拒否された。SEC委員長のゲーリー・ゲンスラーは、「暗号証券市場は既存の法律と規制の適用範囲内にある」と明言している。
法律アナリストであり、ソーシャルメディア上での影響力も持つジェームズ・マーフィー氏は、この件がコインベースにとって重要な転換点になる可能性があると述べている。
裁判の潜在的な結果として、以下の4つのオプションが考えられる:
- 裁判官がコインベースの「Request for Dismissal」を却下し、リップル訴訟のように証拠収集フェーズに進む。
- 裁判官が訴訟全体を却下する場合、SECが控訴することが予想される。
- SECに訴訟内容の修正を命じる場合、これはコインベースにとって有利な展開となる。
- SECに部分的に有利な命令が下され、訴訟の焦点が特定の問題、例えばステーキングサービスやトークンの証券性に分割される。
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コインベースの収益性に言及
元SEC執行支局長で弁護士のリサ・ブラガンサ氏は、ウォールストリートの取材に応じて、コインベースが自社プラットフォーム上の上場資産が証券でないことを証明することが大きな挑戦であり、SECの訴えが棄却される可能性は低いと指摘した。
みずほ証券のアナリスト、ダン・ドレブ氏はFinance Feedに対し、コインベースの収益の約3分の1が「危機に瀕している」と述べた。現在、コインベースは取引所、ステーキング、資産保管など複数のサービスを提供している。
また、コインベースは8つのビットコイン現物ETFのカストディアンを務めており、ファンドの資産総額に応じた手数料を徴収している。しかし、ドレブ氏によると、カストディアンとしての手数料収入よりも、ETFによる現物取引量の減少に伴う手数料収益の減少の方が大きいとの見解を示している。
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