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バイナンスとコインベースのSEC訴訟|仮想通貨規制の現状と業界の反応を整理

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

米SECが仮想通貨企業を提訴

23年6月初旬、米証券取引委員会(SEC)が海外の主要な暗号資産(仮想通貨)取引所であるCoinbaseとBinance USらを証券法違反の疑いで相次いで訴えた。

CoinbaseやBinanceは、SECに異議を唱えており、強制執行によって管轄権を主張するのではなく、明確なルールを作るよう求めている。訴訟は法廷に持ち込まれ、数年かかる可能性があると見られている。

なお、今回の訴訟により、SECが証券として明示した仮想通貨の全体数が拡大している。これによりKraken、Gemini、Crypto.com、Okcoinなど、米国で登録された他の取引所についても、規制措置のリスクに晒される可能性がある。

実際に、米投資アプリ「Robinhood」は9日、ソラナ(SOL)、ポリゴン(MATIC)等の仮想通貨の上場廃止を発表しており、影響が波及している。

この記事では、SECによる仮想通貨規制の状況、彼らの主張、そして同業界関係者の見方について整理していく。

関連:米ロビンフッド、ソラナ・ポリゴン・エイダを上場廃止へ

Coinbaseに対する訴訟内容

米SECは6月6日、大手仮想通貨取引所Coinbaseを米国証券法違反の疑いで提訴した。SECはCoinbaseに対し、米国証券法に準拠した登録要件の遵守、情報開示の履行、投資家保護の確保を要求している。

ニューヨーク南部地区の連邦地方裁判所に提出された訴状の中で、SECはCoinbaseが仮想通貨の売買を仲介する形で数十億ドルを稼ぐ一方、投資家保護のために設計された規制構造を逃れてきたと指摘。

Coinbaseは、ブローカー、証券取引所、またはクリアリング機関としてSECに登録しておらず、議会が設定した証券市場の情報開示制度を回避している。

SECはまた、Coinbaseが仮想通貨証券を含む仮想通貨を提供していることから、これらの活動が証券法の範囲に入ると主張。ソラナ(SOL)、エイダ(ADA)、ポリゴン(MATIC)を含む13種類のトークンの証券性を概説した。

SECはまた、Coinbaseの「staking-as-a-service(ステーキング・サービス)」を有価証券の提供とみなしている。「このサービスはプルーフ・オブ・ステーク(PoS)のメカニズムとCoinbaseの取り組みにより、ユーザーに利益をもたらす」と説明している。

この訴訟に対して、CoinbaseのCEO、ブライアン・アームストロング氏はTwitterで反論し、強硬な抵抗の構えを示した。アームストロング氏は、デジタル資産業界に対する明確なルールが存在せず、SECが強制的な執行に重きを置いていることを批判した。「仮想通貨のルールについての明確さを法廷で得るために、業界を代表することを誇りに思う」と述べている。

アームストロング氏はまた、「公正かつ透明な取引ルールが設けられ、平等に適用される法制度が確立されるまで」、Coinbaseとしてステーキングを含む業務を続ける方針を示している。Coinbaseはこれまで、証券法が仮想通貨業界にどのように適用されるべきか、どのデジタル資産が証券として扱われるべきか、または商品として扱われるべきかについて、SECが明確なガイダンスを提供していないと指摘してきた。

その後の展開として、米国控訴裁判所は6月6日、SECに対してCoinbaseからの仮想通貨規則制定請願への回答を一週間以内に提出するよう命じた。

関連:米裁判所、SECに対しコインベース「規則制定請願」への1週間以内の回答を命令

Binanceに対する訴訟内容

米SECは6月5日、大手仮想通貨取引所Binanceとその米国支社、Binance.US、関連会社、そしてCEOのチャンポン・ジャオ(CZ)氏を米国証券法違反の疑いで訴えたことを明らかにした。

SECがコロンビア特別区の連邦地方裁判所に提出した訴状によれば、Coinbaseへの訴訟と同様、Binance.USが投資家保護のために設計された規制構造を逃れてきたと主張。独自トークンBNB、ステーブルコインBUSDを含む12種類のトークンの証券性を概説した。

加えて、情報開示の欠如や取引高の不正操作に当たるウォッシュ・トレード、適切に分別管理されていない顧客資産流用などの疑いを指摘し、計13件の訴訟を行なっている。

関連:SECのバイナンス提訴で仮想通貨全面安、ビットコイン25000ドル台に急落

SECはBinanceに対し、米国証券法に準拠した登録要件の遵守、情報開示の履行を要求。これらに加えて、市場の不正行為や操作を「監視」して予防のための適切な措置を講じること、また、「利益相反」の状況を避けるために適切な措置を講じるよう求めている。

対するバイナンスは公式声明でSECの主張を全面的に否定している。

Binance.USのプラットフォーム上のユーザー資産が危険に晒されていたという主張は明らかに誤りだ。全てのユーザー資産は、Binanceとその関連プラットフォーム上で完全に安全であり、我々はこの事実に反する主張に対しては断固として反論する。

バイナンスはまた、特定のトークンやサービスを一方的に証券と見なすことは、「配慮に欠けた強制執行や訴訟で規制することを選択した、一連の例の一つである」と批判した。

さらにSECは、Binance.USの資産を凍結することを裁判所に要求。同社が保有したり、同社でユーザーが取引したりしている法定通貨や仮想通貨を、米国に全て送金することを求めた。

関連:バイナンスUS、SECの主張に反論 裁判書類提出

これに対してBinance.USの運営企業BAMの弁護士は、同社は「顧客の法定通貨を、銀行パートナーと管理されている分離口座に保管しており、他のいかなる企業の資金からも分離されている」と回答している。CZ氏がBAMの銀行口座のオーナーとなっていることを認めたが、CZ氏はその口座に対する署名権限を持っていないと述べている。

「SECによるBinanceUSの資産凍結要請」に関しては、公聴会が6月13日に開催された。米地裁のエイミー・バーマン・ジャクソン裁判官は「Binance.USとSECの間で合意が成立すれば、一時的な差し止め命令について裁く必要はなくなる」と述べ、両者間の協議を通じて解決策を見つけることを奨励した。BinanceとSECは、簡易裁判所の判事の下で妥協案を模索する方針に合意している。

ジャクソン裁判官は、Binance.USとSECとの間で、仮想通貨取引所の運営を停止せずに数十億ドルの顧客資産を保護する方法に関する見解が、「そこまで大きく異なっていない」と指摘している。

Binance.USはSECの訴えに対し、顧客の資産は安全であると主張。全ての資産の流れを遮断することは、事業を損ない、顧客に被害を与えると主張した。裁判所はこれに同意し、完全に運営を停止することは、デジタル資産市場全体にも大きな影響を及ぼすだろうと述べた。

SECが指定した「証券として提供された仮想通貨」

CoinbaseとBinanceについて、それぞれの訴状の中でSECが証券とみなした仮想通貨の一覧を以下に整理する。SECは各プロジェクトに対する証券性についての分析内容を記載している。

訴訟対象 未登録証券とみなされたトークン
Coinbase チリーズ(CHZ)、インターネットコンピューター(ICP)、ニア(NEAR)、ダッシュ(DASH)、NEXO、ボイジャー(VGX)、フロウ(FLOW)、ソラナ(SOL)、エイダ( ADA)、ポリゴン(MATIC)、ファイルコイン(FIL)、サンドボックス(SAND)、マナ(MANA)、アルゴランド(ALGO)、アクシー・インフィニティ(AXS)
Binance.US COTI、BNB、BUSD、コスモス(ATOM)、ソラナ(SOL)、エイダ( ADA)、ポリゴン(MATIC)、ファイルコイン(FIL)、ザ・サンドボックス(SAND)、マナ(MANA)、アルゴランド(ALGO)、アクシー・インフィニティ(AXS)

Howeyテスト

CoinbaseやBinanceを初めとする仮想通貨市場関係者は、どのような仮想通貨が有価証券に該当するかどうかの判断基準について、米SECが明示したルールを事前に公表せず、その一方で独自の執行措置による規制を継続的に行っているとして批判している。

しかし、SECは、「Howeyテスト」が、仮想通貨を証券として扱う際の基準になるとしており、CoinbaseやBinanceに対する訴状の中で、対象として列挙した仮想通貨について、それぞれの特性を詳細に説明した。

「Howeyテスト」は、1946年に「SEC vs. W. J. Howey Co.」という裁判の結果、証券の定義を決定するための基準として生まれた。投資契約すなわち証券であるか否かを判断する上で用いられている。Howeyテストは、以下の4つの要素から成り立っている。

  • 投資契約:金銭や財産が投資されている。
  • 共通企業:複数の投資家から資金を集め、そのプールされたリソースを通じて一般的な事業が運営されている。
  • 利益の期待:投資家が投資から利益を得ることを期待している。
  • 他人の努力:他の人々または企業の努力により利益が生み出される。

なお、Howeyテストはケースバイケースで判断され、全ての要素が必ずしも該当しなくても、それが証券であると認定される場合もある。

具体的に、SECが訴状の中で示した仮想通貨「ポリゴン(MATIC)」の概要を、Howeyテストに照らしてみると、次のような要点を得られる。

  • 投資契約:ポリゴンとその創設者たちは、MATICトークンの販売を通じて資金を調達し、それをネットワークの開発と成長に利用してきた。
  • 共通企業:ポリゴンは複数の投資家から資金を集め、その資金を使ってネットワークを拡大する事業を展開している。これは投資活動が共通企業にリンクしていることを示す。
  • 利益の期待:投資家たちはポリゴンの努力を通じて利益を得ることを期待しており、またMATICの価格上昇を期待してトークンを購入していると考えられる。
  • 他人の努力:投資家が得る利益は、ポリゴンとその創設者たちがネットワークを開発し、拡大する努力に主に依存している。

SECは、MATICがHoweyテストの全4項目を満たしているとして、証券として取り扱われるべきと主張している。また、MATICが採用する「EIP-1559:取引手数料のバーン(通貨供給量の削減)」という手法についても概説した。これは、おそらく「利益の期待」や「他人の努力」の要素に該当すると考えられる。

ゲーリー・ゲンスラー委員長の見解

米国証券取引委員会(SEC)のゲーリー・ゲンスラー委員長は、2021年2月にバイデン大統領から任命され、同年4月に就任して以来、仮想通貨業界の規制強化に務めてきた。

コンサルタント会社Cornerstone Researchの集計データやSECの公式ウェブサイトから得られる情報によると、SECはすでに130件以上の仮想通貨に関する訴訟を提起しており、その中には一部の特定トークンを証券として扱うと明言したものも含まれている。

ゲンスラー委員長は一貫して、「ビットコイン以外の仮想通貨はすべてSECの管轄下にある証券である」との立場を示している。これはSEC委員長に就任する以前から続けられている同氏の持論でもある。

公職に就く以前、ゲンスラー氏は金融大手ゴールドマン・サックスに所属。M&A部門でパートナーを務めたほか、アジアにおける債券・為替取引の責任者となるなど、多岐にわたる役職を歴任した。そのため、金融市場に関する豊富な知識と経験を有している。

2009年から2014年まで商品先物取引委員会(CFTC)の委員長を務めたゲンスラー氏は、その後2018年から2021年までマサチューセッツ工科大学(MIT)の経営大学院、通称「MITスローン」のデジタル通貨イニシアチブのシニアアドバイザーとして、仮想通貨やブロックチェーンに関する教育や研究活動に力を注いできた。

MITスローン時点の記録を見ると、ゲンスラー氏は、ビットコインとその基盤となるブロックチェーン技術に対しては、肯定的な見解を明らかにしている。

数多のプロジェクトは広く受け入れられるユースケースにまだ到達していないが、私は依然としてサトシ(ビットコインの発明者)のイノベーションが変化を促す可能性に魅了されている。検証コストとネットワーキングコストを下げる可能性は追求する価値がある。特にエコノミックレント(上乗せ利益)とデータプライバシーコストを下げ、経済的な包摂を促進する点についてだ。

ゲンスラー氏はまた、仮想通貨が金融システムに大きな変革をもたらす可能性があるとしたほか、銀行口座を持つことができない途上国の人々の金融包摂性を改善する可能性があると述べた。

ビットコインの証券性に関する見解について、ゲンスラー氏は以下のように述べている。

一般的に、ビットコインは世界の規制当局から証券とは認識されていない。ビットコインは、分散型プラットフォームの検証を奨励するためのインセンティブとしてマイニングが始まった結果として生まれ、ICOや事前にマイニングされたコインは存在しない。また、ビットコインの派生形であるライトコインとビットコインキャッシュも、ハウェイテストを必要としないだろう。

しかしながら、同氏はETHとXRPのどちらかまたは両方は、販売時点に投資契約や未登録の証券販売であった可能性があるとゲンスラー氏は指摘している。

また規制の重要性も強調。過去に発行された1,000を超えるICOを含むその他のトークンについて、その証券性をレビューする必要があるとの立場を明らかにした。

「ICOであれ、株式や債券のような伝統的な形態であれ、いずれの資金調達形態に投資する際も、公民は全面的かつ公正な開示から利益を得るべきだ。

特に、Howeyテストを引用し、「ICO(イニシャルコインオファリング)が投資家に所有権を提供するように設計されている場合、そのトークンは証券として取り扱われ、適用可能な規制に従うべきだ」と言及している。

そして、「『SAFT(将来のトークンのための単純な契約)のような多段階のオファリングが設計されたトークンは証券ではない』という主張は本当に妥当なのだろうか?」という疑問を投げかけている。

SAFTとは

SAFT(Simple Agreement for Future Tokens)は、投資家が将来の日付で割引されたトークンを受け取る権利と引き換えに、ブロックチェーンプロジェクトの開発に資金を提供するための契約。SAFT自体は一般的に有価証券と見なされ、米国の証券規制に準拠する必要がある。ただし、一部の仮想通貨プロジェクトは、SAFTを介して配布されるトークンが将来的に機能し、分散化されたネットワークで利用される場合には有価証券ではないと主張している。

しかし、SAFTを介したトークンの分類は個別の評価に依存し、最終的な評価は米SECなどの規制機関によって行われる。

SEC委員長としての過去の発言

SEC委員長として活動するゲンスラー氏が、仮想通貨に対してどのような見解を示し、また、どのような発言をしてきたかについて、以下にまとめていく。

日付 イベント 引用
21年3月 米国議会前の指名スピーチ 「市場、そしてテクノロジーは常に変化している。私たちのルールもそれに伴って変化しなければならない。金融技術は良い力になる可能性がある。ただし、それは投資家、発行者、公衆のためにSECの核心的な価値を引き続き活用する場合に限る」。
21年9月

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ワシントン・ポストのインタビュー SECは現在ジャネット・イエレン財務長官の指導の下、ステーブルコインに関する報告書をまとめていた。ほとんどの仮想通貨が証券の定義に適合し、仮想通貨取引所はSECに登録する必要があると発言。仮想通貨ブームを19世紀の西部開拓時代に例え、ステーブルコインを「ポーカーチップ」と見なした。
21年5月

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下院金融委員会での証言 議会に対し、「仮想通貨取引所のための明確な規制枠組みに向けたステップを踏むべき」と呼びかけた。「現在、これらの仮想通貨取引所を取り巻く市場規制者は存在せず、その結果、詐欺や操作に対する 保護が実質的に存在しない。」と指摘した。
21年9月 上院銀行・住宅・都市委員会での証言 「私はSECが、CFTC(米国商品先物取引委員会)や他の機関と共同で、仮想通貨金融の分野におけるより強固な監督と投資家保護を立ち上げることができると信じている」。
22年9月

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米上院の銀行・住宅・都市問題委員会の公聴会 プルーフ・オブ・ステーク(PoS)プロトコルを基盤とする仮想通貨は、すべて証券である可能性が高いとの考えを示した。イーサリアムのPoSへの大型アップグレード「マージ」実装完了の数時間後というタイミングでなされたため、 イーサリアムも証券としてSECの規制対象とする可能性を仄めかしたのではないかと注目された。
22年9月

関連

Practicing Law Instituteへの発言 「仮想通貨市場に証券法に適合しない部分はない。仮想通貨業界の一部では、トークンに関してより大きな『ガイダンス』を求める声が上がっている。しかし、過去5年間、SECはここでかなり明確な声で発信してきた。」
22年10月 上院銀行・住宅・都市委員会での証言 仮想通貨市場はSECの管轄下にあるという主旨で、「SECのこの分野での権限は明確。」と発言した。
23年4月

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下院金融サービス委員会での証言 CFTC(商品先物取引委員会)のロスティン・ベナム委員長が3月の上院農業委員会公聴会で、イーサリアム(ETH)はコモディティ(商品)だとする考えを示す一方、米ニューヨーク州の司法当局が「イーサリアムは有価証券である」と主張。この矛盾を問われたゲンスラー氏は、「それは事実と法律次第だ」として回答を避けた。
23年6月

関連

CNBCでの発言 「これ以上デジタル通貨は必要ない」と発言。すでに米ドル、ユーロ、円といった法定通貨がデジタル化されていると主張し、デジタルの投資をすでに行えるようになっているとの見解も示している。
23年6月

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フィンテック関連のカンファレンスでの発言 SECはすでに何が証券と判断されるのかについてガイドラインを示してきたと述べた。一例として、2019年にSECスタッフが作成した『デジタル資産の「投資契約」分析のフレームワーク』を挙げた。また、様々な企業との間でSECが和解した訴訟や裁判所の判決も、トークンの提供と販売がいつ証券であるかを明らかにしていると続けている。

今後の見通し

米国証券取引委員会(SEC)が大手仮想通貨取引所CoinbaseとBinanceを訴えた問題は、解決までに何年も要するとの見方が出ている。そのため、アナリストの中には短期的には仮想通貨投資家にとって大きな変化はないと楽観的な見解を示す者もいる。

投資情報会社PitchBookの仮想通貨専門アナリスト、ロバート・リー氏によれば、民事訴訟が裁判所での手続きを経る間も、BinanceやCoinbaseといった仮想通貨取引所の運営は基本的に継続されるだろうとのことだ。キャシー・ウッド氏率いるアーク・インベストメント・マネジメントのファンド(ARK イノベーション ETF)は、CoinbaseがSECに訴訟を起こされた直後にコインベース株を大量購入した。

関連:米Ark Invest、SECの提訴日にコインベース株30億円相当を購入

しかし、今後さらにSECが米国の仮想通貨取引所で提供されている他のトークンを証券と判断するなど、追加の具体的な動きを見せた場合、米取引所はそれらのトークンの上場廃止を検討する可能性がある。これにより、取引の混乱が生じる可能性があるとリー氏は指摘している。

一方、JPモルガンは、仮想通貨業界の規制方法と、SECと商品先物取引委員会(CFTC)の役割について、米国議会が明確な枠組みを設けるべきだと主張している。個別の法的ケースではなく、どの仮想通貨が証券に分類されるのか、明確にする必要がある。

SECとRipple社との間で進行中の訴訟もこれが欠如しており、判決に至るまでに何年もかかっている。証券分類に関する明確な分類が実現するまでは、仮想通貨トレーダーは米国外や分散型取引所に移動し続け、ベンチャーキャピタルの資金調達も低調に推移する可能性が高いと加えた。

関連:米SECが提訴した「リップル裁判」まとめ(20年12月〜23年4月)

一方、米議会はこの問題に取り組むため、仮想通貨に特化した法律の導入を試みている。下院金融サービス委員会のパトリック・マクヘンリー委員長(共和党、ノースカロライナ州)と下院農業委員会のグレン・トンプソン委員長(共和党、ペンシルバニア州)は、仮想通貨の規制枠組みについて審議する法案草案を今月初めに公表した。

関連:米下院議員ら、仮想通貨規制を明確化する法案を発表

この法案の目的は、CFTCとSECの規制間に存在するギャップを明確にすることだ。さらに、企業がSECに登録するための具体的な手続きを指導し、仮想通貨の管理に必要な新たなルール作りをSECに求めることも含まれている。

上院では、シンシア・ルミス氏(共和党、ワイオミング州)とカーステン・ギリブランド氏(民主党、ニューヨーク州)が、2022年の仮想通貨取引所FTX破綻による市場の大混乱を受けて、不整合が存在する現行の仮想通貨法に修正を加え、再度立法を行う計画を立てているようだ。

関連:米国超党派議員らが起案した責任ある金融革新法(RFIA)とは

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