
マクロ経済と金融市場
29、30両日に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)で、FRBのパウエル議長は関税やインフレを巡る不確実性を踏まえ、現在の政策金利水準が適切であるとの認識を示した。
議長は次回会合の9月の利下げ見通しについて「何も決定していない」と明言し、市場の期待に冷や水を浴びせる形となった。この発言を受けて株式市場と仮想通貨市場は急落したものの、ビットコイン価格はその後日本時間の明け方にかけて急反発を見せており、市場のボラティリティの高さを浮き彫りにしている。
金融政策の先行きに対する不透明感が高まる中、投資家は短期的な値動きに一喜一憂する展開が続いている。特に仮想通貨市場では、金融緩和への期待が価格形成に大きな影響を与えているため、FRBの政策スタンスの変化に敏感に反応する傾向が強まっている。
一方、今回の金利据え置き決定は全会一致ではなく、FRB理事会内部の政策方針を巡る意見の相違が表面化した。ミシェル・ボウマン理事とクリストファー・ウォーラー理事が反対票を投じ、両名とも0.25ポイントの利下げを支持していたことが明らかになった。
FRB内部での意見対立の根底には、トランプ大統領の貿易関税政策がもたらすインフレ圧力への強い懸念がある。関税引き上げを含む保護主義的な政策が物価上昇を招く可能性が指摘される中、FRBはどの程度積極的な金融緩和を実施すべきかという難しい判断を迫られている。
仮想通貨市場を含むリスク資産にとって、このような政策の不確実性は引き続き価格変動の大きな要因となる見通しだ。
仮想通貨市況
暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン(BTC)は前日比+0.51%の1BTC=118,250ドルに。
Tom Tucker氏は、強気のペナントを形成していると主張。
$BTC is trading in a tight range, forming a bullish pennant on the daily chart.
— Tom Tucker (@WhatzTheTicker) July 30, 2025
With the Crypto Fear & Greed Index still in the greed zone at 63, and Bollinger Bands tightening, a breakout could be near.
Target on breakout? $143,550 pic.twitter.com/i5Z4CUFO0b
ブレイクアウトが成立した場合、143,550ドルまでの上昇余地があることを示唆した。
コインベース・プレミアムがマイナス圏に
ビットコインが高値圏で揉み合う中、米国の仮想通貨需要を測るコインベース・プレミアム指数においてプラス乖離が縮小し、マイナス圏に転じた。

コインベース・プレミアムは、米最大手の暗号資産(仮想通貨)取引所であるコインベースのドル建て通貨ペアと、バイナンスのUSDTペアで上場されているビットコインの価格差を表したもの。
米国の機関投資家による需要の強さを表すバロメーターとして市場関係者から注目されており、コインベース・プレミアムの下落は、機関投資家が様子見基調にあり、米国市場から資金を引き上げている可能性を示唆する。
関連:仮想通貨取引所ランキング|プロ厳選の実績と評判で徹底比較
過去に掲載したマーケットレポート一覧はこちら
【求人】
— CoinPost(仮想通貨メディア) (@coin_post) July 23, 2025
CoinPostでは、事業拡大に伴い正社員および外部委託を募集中です。(正社員登用あり)
・編集部:SEO担当、UIデザイナー
・WebX:オーガナイザー、通訳アルバイト
・新規事業開発:学生インターン
その他多数。ご応募お待ちしております!
■詳細 https://t.co/UsJp3v8mSH
この度CoinPostとの提携により、Yahoo!ファイナンスで暗号資産(仮想通貨)特集ページが公開されました!
— CoinPost(仮想通貨メディア) (@coin_post) July 1, 2025
CoinPostが2017年から蓄積してきたWeb3市場の知見を活かし、初心者にも分かりやすく解説。大勢のユーザーに親しまれているYahoo!ファイナンスを通じて有益な仮想通貨情報をお届けします。… pic.twitter.com/H1nNlE63SB