TOP 新着一覧 チャート 資産運用
CoinPostで今最も読まれています

米裁判所、SECに対しコインベース「規則制定請願」への1週間以内の回答を命令

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

SECへ裁判所命令

米国控訴裁判所は6日、米証券取引委員会(SEC)に対し、米大手暗号資産(仮想通貨)取引所コインベースが同機関に求めた仮想通貨の規則制定請願への回答を、1週間以内に提出するよう命じた。

裁判所はSECに以下の三つの回答を求めている。

  1. SECは現在、コインベースの規則制定のための請願を拒否すると決定したのか
  2. そうでなければ、請願を承諾するか拒否するかを決定するのに、あとどのくらいの期間が必要か
  3. SECがまだ承諾か拒否かを決定していない場合、なぜ当裁判所がコインベースが提案した通り、定期的な報告を命令したり、コインベースの請願について裁定する期限を設定する法的権限の管轄を保持する必要がないのか

裁判所はこの回答命令を下した根拠として二つの理由を挙げた。

  1. ゲンスラーSEC委員長は、連邦議会及び国民に対し、現在のデジタル資産に対する規制は十分であると発言
  2. コインベースの請願に決定を下すことなく、コインベース及びその他に対し直近、強制執行措置を取った
 

SECは6日、コインベースを、5日のバイナンスに続いて連邦証券法違反の疑いで提訴。規制の明確化をおざなりにしたまま、業界への締め付けを強化するSECの動きに反発の声も上がっている。

コインベースのポール・グレワル最高法務責任者は、SECが同社の請願への決定を留保したまま、提訴した事実を裁判所が重く受け止め、同日SECへ回答命令を下したことに対し、「その慎重な配慮に感謝する」と述べている。

関連:コインベース提訴 SECゲンスラー委員長「もう仮想通貨は必要ない」

コインベースVS SEC

今回、控訴裁判所がSECに対して回答を命じたコインベースの規制制定の請願は、昨年提出されたものだ。

コインベースは現行の証券取引法は仮想通貨の管理には適していないとして2022年7月、SECに対し「実行可能な規制の枠組みの開発」を求める請願書を提出。9ヶ月を経ても、SECからの回答がなかったため、コインベースは2023年4月に、この問題への回答を求めるためにSECの提訴に踏み切った。

関連:コインベース、「規制の明確化」求めて米証券取引委員会を提訴

コインベースによるSEC提訴の約1ヶ月前、SECは証券法違反の疑いで、コインベースに「ウェルズ通知」を送付し、法的措置をとる可能性を示唆していた。この通知に対し、コインベースは逆にSECを提訴する形で答えたことになる。

関連:米SEC、証券法違反の疑いでコインベースを調査 ウェルズ通知を送付

2023年5月5日、裁判所はSECに対し、コインベースが提出した規制明確化への請願に回答するように命じた。しかし、SECは同月15日、コインベースには政府機関に特定の職務を遂行するよう命じるような権利がないと反論。コインベース側は22日、この訴訟の正当性を主張し、問題は膠着状態に陥っていた。

関連:米控訴裁判所、コインベースの請願に回答するようSECに命令

議員の反応

米国では、明確な仮想通貨規制の枠組みは、いまだに定まっていない。SECによる相次ぐ大手取引所の提訴は、「執行による規制」のアプローチだとして、業界内外から強く批判されている。

SECは、一つの業界を抹殺するためにその役割を武器化している。一企業の株式公開を許可した後、登録しようとする試みを妨害する行為は、擁護できない。
ゲーリー・ゲンスラーよ、議会からの連絡を楽しみにしておいてくれ。

ビル・ハガティ上院議員はこのようにツイート。また別のツイートでは、バイデン政権が、「連邦政府に一般市民の生活に対する前例のない洞察を与えることになる」CBDCへの道を開くために、市場のイノベーションを潰したいと考えていることを、ゲンスラー委員長がついに明らかにしたと批判。「このようなことが起きないように、戦うつもりだ」と述べた。

ゲンスラー氏は、米ドルやユーロ、円といった法定通貨が既にデジタル化されているため、「仮想通貨はもう必要ではない」と発言している。

また、仮想通貨擁護派と知られるシンシア・ルミス上院議員はSECのコインベース提訴に対して声明を発表した。

SECは取引所が登録する道の提供だけでなく、証券と商品を区別するための適切な法的指針を示すことにも失敗したと指摘。SECが継続する執行による規制は消費者を傷つけており、真の消費者保護には、取引所が準拠可能な堅牢な方の枠組みを作ることが必要だと主張した。

ルミス議員は、仮想通貨の包括的規制案として「責任ある金融革新法(Responsible Financial Innovation Act:RFIA)」を超党派で進めている。

関連:米国議員ら、包括的な仮想通貨規制法案に向けて2つの取り組み

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
11/21 木曜日
17:00
BitwiseがソラナETF準備開始 デラウェアで信託登録完了
暗号資産運用大手Bitwiseが、ソラナ(SOL)ETF組成に向けデラウェア州で信託登録を完了した。VanEck、21Sharesに続く参入となる。
16:59
バイナンス、5種類の仮想通貨取引ペアを11月22日に取扱い中止
大手取引所バイナンスが、THETA/ETHやRARE/BRLなど5種類の仮想通貨取引ペアの取扱い中止を発表。11月22日12時より取引停止へ。各トークンは他の取引ペアで継続取引可能で、価格への影響も限定的。スポット取引ボットサービスも同時終了。
15:27
ビットコイン1500万円突破 ETFオプション解禁で資金流入加速
ビットコインが史上初めて1500万円を突破した。米国でETFオプション取引が解禁され、機関投資家の参入が加速。IBITへの1日1000億円規模の資金流入が継続する中、トランプ政権への期待も相場を押し上げる。バーンスタインは3100万円到達の強気予想を見立てている。
13:10
ソラナPhantomウォレット、米AppStoreの無料ユーティリティアプリ部門でトップに
ソラナ基盤のPhantomウォレットが米AppStoreで無料ユーティリティアプリ部門1位を獲得。無料アプリの総合部門でも5位に躍進した。
11:25
半導体大手エヌビディア決算報告 過去最高の売上高
エヌビディアが8~10月期決算を発表。売上高は再び過去最高を記録した。AI需要拡大で業績好調も、成長率の鈍化予想で株価は下落している。
11:05
米SEC、仮想通貨指数ETFの上場判断を延期
ゲンスラー率いる米国証券取引委員会は、米大手資産運用企業フランクリン・テンプルトンの仮想通貨指数ETF「EZPZ」の承認判断を延期した。
09:40
「仮想通貨は申告分離課税で20%に」国民民主党の玉木代表が与党に要望
国民民主党の玉木代表が仮想通貨税制改正を与党に要望した。雑所得から申告分離課税にすることを提案している。
07:50
テザーUSDTが3000億円分新規発行、市場に流動性注入
今週仮想通貨ビットコインの上昇に際し、ステーブルコインのテザー(USDT)が大量に発行されたことが明らかになった。
06:50
米上場のバイオ企業、ビットコイン財務戦略を採用
米上場のバイオ医薬品企業のHoth Therapeuticsは、最大100万ドル相当の仮想通貨ビットコイン購入を取締役会で承認した。
06:40
トランプ次期政権、史上初の仮想通貨特命官ポストを検討
トランプ次期大統領の移行チームは仮想通貨政策に特化した史上初の常勤のホワイトハウスポジションの設置を積極的に検討しているようだ。
06:20
マイクロストラテジー時価総額が米国トップ100に、ビットコイン史上最高値更新受け
仮想通貨ビットコイン続伸を受け、BTCを大量に保有する米マイクロストラテジー社の株価も続伸し、史上最高値となる504.7ドルに到達し米国で時価総額トップ100にランクインした。
11/20 水曜日
17:03
韓国の仮想通貨課税、2025年1月から導入見込み
韓国政府が2025年初頭から実施予定の仮想通貨課税について解説。免税限度額を250万ウォンから5000万ウォンへ大幅引き上げで、年間利益560万円未満は非課税に。取得価格不明時の代替計算方法導入など、投資家に配慮した新制度の詳細を紹介。11月下旬の法案可決を目指す。
14:00
BONK急騰、アップビットでウォンペア提供開始
韓国最大の仮想通貨取引所Upbitは20日にソラナ基盤の犬系ミームコイン「BONK」の新規上場を実施し、韓国ウォンの通貨ペアを新たに提供し始めた。
13:57
Ledger Stax・Flex完全ガイド|仮想通貨の高性能ハードウェアウォレットを徹底比較
10周年を迎えたLedgerの次世代ハードウェアウォレット「Stax」と「Flex」を詳しく解説。大画面タッチパネル搭載の最新モデルの特徴から、定番のNanoシリーズとの違いまで完全網羅。セキュリティと使いやすさを兼ね備えたウォレットの全貌を紹介しています。
13:20
マイクロストラテジー会長、マイクロソフト株主総会でビットコイン投資を提案へ
米マイクロストラテジー社のマイケル・セイラー会長が、マイクロソフト株主総会で3分間のビットコイン投資プレゼンを実施すると発表。ビットコイン投資は株主にとっても、株価を左右する重要な議題であり、総会で議論されるべきだと述べた。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/12/01 09:30 ~ 20:00
東京 墨田区文花1丁目18−13
重要指標
一覧
新着指標
一覧