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米SECゲンスラー委員長「PoS系仮想通貨が証券該当の可能性」

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

「ステーキングは融資に類似」

米証券取引委員会(SEC)のゲーリー・ゲンスラー委員長は、プルーフ・オブ・ステーク(PoS)プロトコルを基盤とする暗号資産(仮想通貨)は、すべて証券である可能性が高いとの考えを示した。ウォール・ストリート・ジャーナルが報じた。

ゲンスラー氏は15日、米上院の銀行・住宅・都市問題委員会の公聴会で証言。仮想通貨の大半は有価証券であるため、証券法の対象となりSECの規制下に置かれるという従来の見解を繰り返し強調した。

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その後、同氏は記者団に対し、ステーキングが可能な仮想通貨と、ステーキングサービスを提供する取引所などの仲介業者は、ハウィー(Howey)テストにおける「投資契約」の定義に当てはまり、証券法の対象となる可能性が高いとコメント。取引所などが提供するステーキングサービスは、「ラベルを変えれば、融資と非常によく似ている」と指摘した。なお、特定の仮想通貨に言及したわけではないと付け加えた。

しかし、ゲンスラー氏の発言は、イーサリアムのPoSへの大型アップグレード「マージ」実装完了の数時間後というタイミングでなされたため、 イーサリアムも証券としてSECの規制対象とする可能性を仄めかしたのではないかと、注目を集めることになった。

SECは昨年、仮想通貨融資プラットフォーム「BlockFi」が提供していた利回り商品(有利子口座サービス)が、証券法に違反する可能性があるとして調査を開始。今年2月にBlockFiが、同商品を証券とし登録することに同意し、約143億円(1億ドル)でSECと和解した経緯がある。

関連:BlockFiが米SECと115億円で和解 仮想通貨有利子口座を登録へ

ハウィーテストとは

米証券法で特定の取引が「投資契約」という証券取引の定義の一つに該当するかどうかを判定するテスト。W. J. Howey社に対する証券取引委員会の訴訟事件に由来する。このテスト自体に法的拘束力はないが、SECはこのテストを根拠に複数のICO(トークン販売)に対して訴訟を起こした経緯がある。

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米議員がゲンスラー氏に反論

上院公聴会で仮想通貨支持派のパット・トゥーミー議員は、規制に準拠しようとする仮想通貨の開発者にとって、何が証券に当たるのかについての明確な基準をSECは示していないと批判した。これに対し、ゲンスラー委員長は、「最高裁が証券の定義として示した」ハウィーテストに言及。「共同事業」を行うグループが中核にあるかどうかが問題であり、中央集権的か、分散されているかという一つの基準だけでは判断できないと次のように述べた。

例えトークンが1,000台のコンピューター上にあるのだとしても、開発者は(事業の)中核に位置し、投資家は彼らに賭け、期待しているのだ。最高裁が注意を払うのは、その点ではなく、トークンが1,000台のコンピューター上にあるかどうかは関係ない。

しかし、トゥーミー議員は共同事業を誰もコントロールしていない場合、どうなるのかと反論。それを「我々は分散化と呼んでいるのだ」と述べ、実際に起こっていることだと指摘した。

実態に即した明確なルール設定を求める仮想通貨業界の声に共感するトゥーミー氏は、有価証券の新たな定義を定めるのは、最終的には議会に委ねられるべきだと主張している。

仮想通貨の今までにない特性を考えると、議会が介入して明確にすべきだ。特に、仮想通貨市場特有のリスクや活動に合わせて、規制の枠組みを調整する大きな取り組みの一環として、証券の定義を見直す必要がある。

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