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ビットコイン高止まり 大口投資家は継続蓄積、MVRV分析では上昇シグナルも

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨市況

暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン(BTC)は前日比-2.3%の1BTC=115,990ドルに。

BTC/USD日足

分析プラットフォームのSantimentによると、〜10,000BTCを保有するビットコイン大口投資家(クジラ)が過去4カ月間で流通中のビットコイン総供給量の0.9%にあたる量を蓄積したことが明らかになった。

現在流通しているビットコインの内、約1%の蓄積となる。特に直近2日間で30,000BTCが新たに買い集められており、これらの大口投資家は現在ビットコイン全体の68.44%を保有している状況だ。

一方で、大口投資家による蓄積が進む中、大規模な利益確定売りも観測されている。

今週、仮想通貨運用会社Galaxy Digitalの協力を得て、90億ドル相当のビットコインを市場に放出した。それでも、Glassnodeのアナリストによると、残りのビットコイン投資家の大部分は依然として含み益を抱えており、現在1.4兆ドルの未実現利益があり、流通中の供給量の97%が利益を出している状態が続いている。

イーサリアムやミームコインへの分散投資も拡大

Bitgetの最高執行責任者Vugar Usi Zade氏は、クジラ(大口投資家)が他の資産への関心も高めていると指摘する。

7月にSharpLink Gamingが7億8000万ドル相当のイーサリアム(ETH)を購入したことが注目されたほか、ソラナ(SOL)や一部のミームコインにも投資を拡大している。

オンチェーン相場分析

データ分析企業CryptoQuantに投稿した暗号資産アナリストのAxelAdlerJr氏の分析によると、ビットコイン市場において新規投資家の存在感が着実に高まっており、市場は強気相場・後期における安定局面に入りつつある。

CryptoQuant

チャート分析によると、新旧投資家間の需給バランスを示すオレンジ色の指標が重要な意味を持っており、2024年3月に64%、同年12月に72%というピークが高値と一致していることが確認できる。これらの局面では新規流動性の流入が枯渇し、既存保有者が積極的な利益確定を行っていたものと考えられる。

しかし、現在の指標値は30%に留まっており、これは過熱水準の半分程度に過ぎない。注目すべきは、2024年7月以降、紫色で示された新規投資家の累積活動数が着実に増加し続けていることで、これは新たな買い手層が市場に継続的に参入していることを示している。

総括として、相当数の新規投資家が市場に参入している一方で、経験豊富な市場参加者からの売り圧力は現時点で深刻なレベルには達していないと結論づけている。

この状況は市場が健全な成長段階にあることを示しており、過去の急激な価格上昇局面で見られた新規流動性の枯渇や大規模な利益確定売りといった典型的な相場天井の兆候は今のところ観測されていない。

同アナリストは2025年7月末時点での市場分析として、新規投資家の影響力は拡大しているものの、市場全体は持続可能な上昇基調を維持しているとの見解を示している。

上昇の兆し

同じくCryptoQuantの投稿にて、CoinCare氏が公開したビットコインのMVRV比率チャートによると、現在の指標が365日移動平均線に向けて収束する動きを見せており、過去のサイクルから次の上昇局面の兆しが示唆されている。

MVRV比率は現在価格が過大評価されているか過小評価されているかを判断する重要な指標で、市場の転換点を予測する際に広く活用されている。

チャート分析によると、MVRV比率は歴史的に明確な売買シグナルを提供してきた。

1.0を下回る水準は市場底値を示すことが多く、実際にアルトバブルの崩壊した2018年やコロナ・ショックの発生した2020年、大手取引所FTXなどが相次いで破綻した2022年の主要な底値局面でこの水準に達している。

一方、3.7を上回る読み値は市場天井のシグナルとして機能しており、2017年末、2021年前半、2024年前半の高値圏でこの水準を記録している。現在のMVRV比率は2.2に位置しており、過大評価でも過小評価でもない中立的な水準にある。

同氏の分析では、ビットコインは次の上昇局面に向けたエネルギー蓄積段階にあり、近い将来、MVRV比率が過大評価圏に向けて上昇する可能性が高いと結論づけた。

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