
仮想通貨市況
暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン(BTC)は前日比+3.5%の1BTC=123,550ドルに。
また、イーサリアムの市場価格が2021年11月に記録した過去最高値4,867ドルに迫る水準となる4,600ドル台(約70万円)まで上昇し、約4年ぶりの高値更新が現実味を帯びてきた。
前週比ではビットコインの+5.1%を大きく凌ぐ+20.9%を記録しており、仮想通貨相場を先導しているとの見方もある。
背景には機関投資家による強い買い圧力があり、イーサリアム(ETH)は前月比53.8%高と高騰している。トランプ関税ショックの発生した今年4月には、一時1,380ドルまで下落していた。
オンチェーンデータが示すところによると、過去1カ月間で120万ETH以上が暗号資産取引所から引き出されており、投資家がさらなる価格上昇を期待してETHをコールドストレージに移動させている動きが顕著に現れている。イーサリアムの30日単純移動平均(SMA30)は8月12日時点で-40,000ETHとなっており、1日平均で4万ETHが取引所から流出している計算だ。
機関投資家の資金流入
イーサリアムの価格上昇を支える要因として、現物上場投資信託(ETF)への継続的な資金流入が挙げられる。
SoSoValueのデータによると、8月12日までの週にスポットETH ETFへの資金流入額は15億ドルを超え、これらのETFは5月16日以降毎週途切れることなく資金流入を続けている。約3カ月間で集めた資金は80億ドルを超え、ETH ETFの純資産総額は現在276億ドルに達した。

また、CryptoQuantのアナリストであるburakkesmeci氏の分析によると、イーサリアム(ETH)の取引所からの流出が継続的に拡大している。
8月12日時点でイーサリアム全取引所ネットフローの30日単純移動平均(SMA30)は-40,458ETHを記録し、1日平均で約4万ETHが取引所から引き出されていることが明らかになった。

CryptoQuant
イーサリアム価格は4,589ドルで推移しており、過去最高値に迫る水準を維持している。チャートデータを見ると、緑色で示される大幅な流出(取引所からの引き出し)が頻繁に発生する一方、赤色で示される流入(取引所への預け入れ)は相対的に少ない状況が続いている。
このような継続的な流出パターンは、投資家が長期保有目的で資産を取引所からコールドウォレットに送金・移動させていることを示唆している。特に2025年に入ってからは、SMA30が一貫してマイナス圏で推移しており、売り圧力よりも買い圧力が優勢な状況が持続していると言えそうだ。
スタンダード・チャータード銀行が年末目標を上方修正
ロイターが報じたところによれば、
大手銀行スタンダード・チャータードのデジタル資産調査責任者であるジェフ・ケンドリック氏は、イーサリアムの年末価格目標を従来の1ETH=4,000ドルから7,500ドルへと大幅に引き上げた。2028年末のイーサリアムの価格予想についても、1ETH=7,500ドルから25,000ドルまで上方修正した。
同氏は、ステーブルコインの法的枠組みを整備した米国のジーニアス法案可決が、ドル連動デジタル資産と深く結びついたエコシステムの成長に大きく寄与すると指摘。
ステーブルコインセクターが2028年末までに約8倍に成長すると予測している。ケンドリック氏は「これはイーサリアムネットワークの手数料に大きな直接的な影響を与えるだろう」と述べ、イーサリアム財務企業が保有するイーサリアムの総量も最大10%まで増加すると予想している。
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