- 残存USDTは8月末以降に法定通貨へ自動換算
- MiCA認可取得の事業者はEU全体で244社
USDTの廃止決定
欧州最大のフィンテック企業レボリュートは、ステーブルコインUSDTの取扱いを2026年8月31日をもって終了すると発表した。同社はアプリのプッシュ通知とメールを通じてユーザーに通知した。Wu Blockchainが4日報じた。
取扱い停止のスケジュールは段階的に設定されており、USDTの新規購入は7月6日まで可能で、7月30日以降は入金の受け付けを停止する。8月31日までは売却または外部ウォレットへの出金が可能だが、同日以降に口座に残るUSDT残高はその時点の相場で法定通貨に自動換算されるという。
停止の直接的な要因は、欧州連合における統一の仮想通貨規制「MiCA法」への対応だ。MiCAは電子マネートークン(EMT)として分類されるステーブルコインに対し、認可取得・準備金要件・情報開示義務といった厳格なルールを課す。
しかし、発行側のテザーはMiCAの認可申請を行っておらず、MiCAライセンスを取得したレボリュートのようなプラットフォームは、EEA(欧州経済領域)ユーザーへの非準拠ステーブルコインの提供が認められない。
関連記事:MiCA全面施行、EUでポーランドのみ未対応 仮想通貨企業2000社が認可なしで窮地に
2026年7月1日のMiCA全面施行に伴い、ポーランドのみが国内法制化に至らず、規制の空白状態となっている。同国内約2,000社の仮想通貨事業者は自国でのCASP認可取得手段を失い、他国でのライセンス取得か事業撤退の選択を迫られている。
業界全体へ波及するMiCA対応
コインベース、クラーケン、OKX、クリプトドットコムはすでにUSDTを上場廃止した。一方、サークルが発行するUSDCとEURCはMiCA準拠のステーブルコインとして引き続き取り扱われている。
MiCA導入以前の2024年時点で、欧州では3,000社超が仮想資産サービスプロバイダーとして登録していたとみられる。しかし、MiCAの移行期限である2026年7月1日を経た同年6月30日時点では、MiCAに基づく認可を取得した仮想通貨関連事業者はEU全体で244社にとどまっている。
OKXヨーロッパのエラルド・グースCEOは「MiCA導入後、仮想通貨関連企業の80%は生き残れないだろう」と語った。ステーブルコインを取り扱う事業者にはMiCA認可に加え、決済機関(PI)または電子マネー機関(EMI)としての別途ライセンスも必要となることから、規制対応の負担が極めて大きいとされる。
関連記事:SBIグループ、国内初の信託型円建てステーブルコイン「JPYSC」提供開始
SBIグループとStartale Groupが信託型円建てステーブルコイン「JPYSC」を2026年6月24日に発行。SBI VCトレードの口座内で先行提供を開始し、100万円の送金上限がない第3号電子決済手段として国内初の発行となる。
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