
*本レポートは、X-Bankクリプトアナリストである仮想NISHI(@Nishi8maru)氏が、CoinPostに寄稿した記事です。
仮想通貨マーケットレポート(8/14 AM8時執筆)
ビットコインは14日朝方に史上最高値を更新した。
背景には、7月の米雇用統計の悪化、消費者物価指数(CPI)がインフレ懸念を高める結果とならなかったこと、さらにベッセント米財務長官による利下げ発言があり、米連邦準備理事会(FRB)が9月に利下げを実施するとの観測が強まったことが挙げられる。
S&P500およびナスダックが史上最高値を連日更新する中、ビットコインもこれに連動して上昇した。
8月13日~14日相場状況
ビットコインは先行して上昇していたイーサリアムに追随する形で上昇した。市場は現在、ステーブルコインの規制を明確化した「GENIUS法」の成立により、ステーブルコイン利用が増加するとみられ、イーサリアム主導の展開となっている。

デリバティブ市場においては、史上最高値更新にもかかわらず一部取引所でバックワーデーションが発生しており、市場全体はニュートラルからやや売られすぎの水準にある。

過去2か月間の他アセットクラスとの相関分析では、米株価指数との相関は依然として高い状態が続いている。一方、金や原油との相関は弱い。

オプション市場では、現値より高い14万ドルのコールポジションが目立っている。特に10月31日の権利行使日の建玉が増加しており、年末にかけてさらなる上方向を見込む投資家が多いことを示している。

現状分析(8/14日AM8時)
市場の上昇をけん引している要因は、①利下げ期待による株高、②ステーブルコイン発行増加によるイーサリアムの上昇、の二つである。オプション市場を見ると、年末に向けて一段の上昇を見込む投資家が多数存在していることからも、市場環境は非常に良い状態となっている。
8/15日 米小売売上高
8/15日 米消費者信頼感指数
8/21日 米FOMC議事録公開
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