ビットコイン現物ETF、4日連続で流出超 GBTCが大半占める
GBTCからの流出続く
米国で1月に承認された10社のビットコイン(BTC)現物ETFからは今週21日、9,400万ドル(約142億円)の純流出があり、18日から連続して流出超となった。4日間の累積流出額は8億3,600万ドル(約1,266億円)である。
4日間連続で流出超となるのは、1月25日以来のことだ。主に、グレイスケール・ビットコイン・トラストETF(GBTC)から流出しており、他の9社はほぼ流入超となっている。
21日までの累計では、最も資金を集めているiシェアーズ・ビットコイン・トラスト(IBIT)への流入額が約133億ドルであった一方、GBTCからの流出は約138億ドルとそれを上回った。
10社全体での総純流入額は約112億ドル(約1.7兆円)となっている。
ビットコインETFとは
ビットコインを投資対象に含んだ上場投資信託(Exchange Traded Fund)のこと。投資信託とは、投資家から集めたお金を1つの資金としてまとめ、株式や債券などに投資して運用される金融商品。運用成果が投資家それぞれの投資額に応じて分配される仕組みになっている。投資信託の中でもETFは証券取引所に上場しているため、株式と同様に売買ができる。
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ジェネシスによる売却が背景か
ブルームバーグのアナリストであるエリック・バルチュナス氏は、GBTCからの流出は破綻した仮想通貨融資企業ジェネシスによるところが多いとして、次のように意見した。
GBTC以外の9社のビットコイン現物ETFは、ビットコイン価格が8%下落する中でも、過去5日間で約12億ドルを獲得した。
GBTCからは確かに流出があったが、その主な原因はジェネシスであり、それも単にGBTC株を現物ビットコインに交換しているだけなので、ネット中立的なイベントだ。
また、ジェネシスによる売却が過ぎれば、大規模な流出もおさまるだろうという趣旨で見解を述べている。
米国の破産裁判所は2月、ジェネシスがGBTCを約3500万株(2月時点で1,950億円以上に相当)売却することを承認していたところだ。ジェネシスはGBTC株を法定通貨あるいはビットコイン(BTC)に交換することが可能である。
なお、グレースケール・イーサリアム(ETH)・トラスト(ETHE)1,100万株以上(2月時点で300億円以上に相当)の売却も計画していた。
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