金融庁主催、仮想通貨規制に関する世界規模の「非公表会合」|国際協調路線を強化
- 金融庁が初の世界規模の規制機関会合イベントを開催
- 東京にて、金融庁主催の会合が開催され、仮想通貨規制などに関わる15カ国以上の関係当局、国際機関らが参加し、仮想通貨規制に関する情報交換やディスカッションを行なった。互いの経験の共有や仮想通貨に関する議論を重ねる有意義な機会を通じて、国際的な強調を強化することが目的とされている。
金融庁が初の世界規模の規制機関会合イベントを開催
日本の金融庁が、「仮想通貨に関する監督・監視ラウンドテーブル」の詳細についてBitcoin.com金融庁への取材内容を記事で公開した。
これは、9月28日に金融庁が主催となり、東京にて開催された「暗号資産(いわゆる仮想通貨)に関する監督・監視ラウンドテーブル-最近の進展と将来の課題-」という会合で、非公表、招待者限定で行われていたため、情報が表に出てこなかったが、今回の取材で、その方向性が見えてきた。
なお、今回の会合は、以下の4つのテーマに沿って行われた。
- 仮想通貨関連技術の進展と課題
- 仮想通貨取引所の監督についての各機関の考え
- 国際的に協力して取り組める領域についての議論
- 投資家保護と市場の公正
見えてきた会合の動き
Bitcoin.comの取材の中で、詳しい内容こそわからなかったものの、どの様な参加者がいたかという点や、今後の展開のヒントが見られた。
市場参加者
まず明らかになったのは、会合への参加者で、仮想通貨規制などに関わる15カ国以上の関係当局、国際機関らが参加、仮想通貨の規制に関する情報交換やディスカッションを行なったようだ。
具体的にどの国から参加者が集まったのかは明かされていないが、15カ国以上の金融市場の監督機関あるいは国際的な組織というメンバーのため、極めて重要な議論が行われている会合であることがわかる。
最近では、インドの規制機関が定期レポートの中で、仮想通貨とICOの規制について議論するため、日本といくつかの国に向けて職員を派遣したと発表したことや、韓国も日本の規制機関と仮想通貨関連の事由に関して協力していることを報道するなど、各国の協力体制も積極的に行われているため、G20に他にもボーダレスの仮想通貨を取りまとめるルール案の策定に関する議論が、日本主導でも積極的に行われていることが明らかになった。
今後も継続していく意向
Bitcoin.comの報道にて金融庁は、以下のように述べている。
今回の会合では、関連金融監督機関や国際機関を一堂に集め、互いの経験の共有や仮想通貨に関する議論を重ねる有意義な機会を通じて、国際的な強調を強化することが目的だ。
将来的にはこうした会合を定期的に開きたいと考えており、各機関の情報を共有し、また仮想通貨の自由度の高さゆえのマネーロンダリング利用を防ぐために市場の監督においても協力し合うといったことが非常に重要だと考えている。
また、金融庁が提案する将来的な会合の定期開催に対して、今回の参加者たちは前向きな参加姿勢を見せているとされているため、今後も継続した開催は行われることが予想される。
会合の目的
また、会合の目的に関して、金融庁は以下のように述べている。
こうした会合の目的は、新しい法律や規制の合意を形成しようというものではなく、各機関のこれまでの活動で見えた課題や規制枠組みについて情報を共有し、国際的な強調のもと活動を進めようというのが第一となっている。
金融庁のブロックチェーンや仮想通貨に関する動き
金融庁は、今回開催された仮想通貨に関連するラウンドテーブルではなく、ブロックチェーン・ラウンドテーブルを3月に開催しており、分散型技術に関連する技術リスクなどを議論してきた経緯がある。
仮想通貨の動きとして、国内で定期開催されている「仮想通貨研究会」も金融庁が主導する重要な議論の場であり、このイベントに関してはメディアも報道が可能となる他、一般人の公聴も可能となるオープンなものとなる。
なお、すでに7回開催されており、最新の仮想通貨研究会では、ビットコインなどのデリバティブ取引レバレッジ規制に関する最新の動きや、みなし事業者の「登録デッドライン」なども取り上げられている。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します