はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 取引所 WebX
CoinPostで今最も読まれています

「ビットコインは中央銀行準備資産には不向き」、強気派パリハピティヤが指摘する二つの構造的欠陥

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • 代替可能性とプライバシーの欠如が中央銀行採用の壁
  • 追跡可能性が「金の優位性」を際立たせる

ビットコインの二つの構造的欠陥

ベンチャーキャピタリストで元フェイスブック幹部の億万長者投資家、チャマス・パリハピティヤ氏が、ビットコイン(BTC)の中央銀行準備資産としての適性に疑問を呈し、仮想通貨コミュニティに波紋が広がっている。同氏は2024年のインタビューで、「ビットコインは、現在最良のインフレヘッジ手段で、今後50~100年のブレイクアウト資産だ」と述べており、強気な姿勢で知られる。

世界政府サミットが開催される中、パリハピティヤ氏は「People by WTF」ポッドキャストに出演し、ビットコインには中央銀行準備資産として機能するために不可欠な2つの条件が備わっていないと主張した。

同氏が指摘するのは、代替可能性(Fungibility)とプライバシーの欠如だ。代替可能性とは、ある資産の各単位が他の単位と完全に交換可能で区別がつかない性質を指す。インタビューでは、中央銀行の準備資産として採用されている金(ゴールド)との対比を通して、この二つ条件を説明した。

金であれば、中央銀行がどれだけの金を保有しているかを容易に把握することはできない。一方、ビットコインは公開台帳に記録されているため、特定のアドレスにどれだけの量が保管されているかを誰でも確認できる。

さらに、すべての取引がブロックチェーン上に永続的に記録されるため、特定のコインが過去にどのような取引に使われたかを遡ることも可能だ。そのため、違法活動に関連した履歴を持つビットコインを中央銀行が支障なく流通させることは難しいと、同氏は示唆した。

パリハピティヤ氏は、この追跡可能性がビットコインの代替可能性を損ない、中央銀行の準備資産としての適性を低下させると主張している。

一方、金はこの二つの条件を容易に満たすと同氏は指摘。中央銀行が多額の金準備の保有を続けている理由になっている。

関連:著名投資家レイ・ダリオ、「ビットコインは中央銀行に大規模保有される可能性低い」と指摘

関連:レイ・ダリオ、「ビットコインは金の代わりにならない」と改めて主張 AIバブル・米財政危機も警告

投資資産としては評価

パリハピティヤ氏は、ビットコインを否定しているわけではない。ETF(上場投資信託)や個人投資家のポートフォリオとして保有される投資手段として、引き続き評価している。

ただし、ビットコインが広く普及し、時価総額をさらに10倍に拡大するには、「中央銀行が採用できるような機能」を備えている必要があると主張する。同氏は、ビットコインが従来のように市場を上回る超過リターンをもたらす投機的資産ではなくなったと見ている。

なお、プライバシーと代替可能性の問題を解決する別の仮想通貨プロジェクトは存在するが、現時点では非常に小規模で多くの問題を抱えていると付け加えた。

一方、同氏は、ステーブルコインを「構造的イノベーション」と位置づけ、決済の摩擦を減らし、グローバルな取引インフラの拡大に寄与する可能性があると評価している。

ビットワイズCIOの反論

パリハピティヤ氏の発言に対し、仮想通貨運用会社ビットワイズ(Bitwise)のマット・ホーガン最高投資責任者(CIO)は、即座に反論した。

ホーガン氏はXへの投稿で、パリハピティヤ氏の主張はビットコインの些細な欠点を誇張し、金の優位性を印象付けようとするものだと批判。その上で、むしろ金こそ準備資産として、以下のような構造的な欠陥を抱えていると主張した。

  • 物理的資産であるため、国際取引の決済における活用が困難
  • 保管には第三者機関への委託が必要で、押収リスクが高い
  • 輸送には安全性と速度の面で課題がある

ホーガン氏は「完璧なものなど存在しないが、金を”非物理的な形”で安全に管理するよりも、ビットコインの保有をある程度プライベートにする方が、はるかに容易だ」と強調。時間はかかるものの、最終的に中央銀行は金とビットコインの双方を準備資産として保有するようになるとの見方を示した。

関連:「仮想通貨の価格にウォール街参入は織り込まれていない」ビットワイズ幹部が理由を分析

関連:プライベート・クレジット市場に不透明感、仮想通貨市場への波及リスクは?

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
03/06 金曜日
15:01
バンクーバー市、ビットコイン準備金構想を断念へ
カナダ・バンクーバー市の職員が、シム市長提案のビットコイン準備金構想の中止を勧告。州法が仮想通貨の財政準備金保有を禁じており、構想は法的障壁に阻まれた形となった。
14:26
「規制整備が日本の武器に」金商法移行・円建てステーブルコインの可能性を産官学で議論|FIN/SUM 2026
FIN/SUM 2026のパネルセッションで、塩崎衆議院議員が仮想通貨SANAETOKEN問題に言及、金商法移行の意義と必要性を指摘した。AIエージェント間決済や貿易決済での円建てステーブルコインの実需についても議論した。
14:07
仮想通貨トレーダー「Sillytuna」、暴力的強盗で約36億円奪われたと主張
仮想通貨トレーダー「Sillytuna」が約2,400万ドル(約36億円)相当の仮想通貨を暴力的強盗で奪われたと主張。攻撃者は資金をモネロ等に変換し追跡を困難にしており、警察が対応中。
13:50
AIがもたらす労働市場の変化と失業リスク、アンソロピックが新指標で職種別に実態調査
アンソロピックが人工知能と雇用に関するレポートを発表。AIにより自動化されやすい職種や属性、若年層の就職率低下に初期の影響が見られる可能性を論じている。
13:15
「ビットコインは中央銀行準備資産には不向き」、強気派パリハピティヤが指摘する二つの構造的欠陥
億万長者投資家チャマス・パリハピティヤ氏が、ビットコインには中央銀行準備資産に不可欠な「代替可能性」と「プライバシー」が欠けていると指摘し、業界に波紋が広がっている。金との比較で構造的欠陥を論じた発言に対し、ビットワイズのマット・ホーガンCIOは、金の欠陥を指摘し反論した。
11:59
ビットコインETF、1日で約750億円流入 年初来の流出額をほぼ相殺=分析
ブルームバーグのETFアナリスト、バルチュナス氏は米国の現物ビットコインETFが1日で約750億円の資金流入を記録し、年初来の流出額をほぼ相殺したと指摘。ビットコインはイラン攻撃後の安値から約13%上昇した。
11:12
歩いて貯めるビットコイン、「ちょこドリ!」のはじめ方 コインチェックで交換する方法を解説
歩くだけでビットコインが貯まるポイ活アプリ「ちょこドリ!」の始め方とジャックポット、キャンペーン情報をわかりやすく解説。コインチェックの口座を開設すれば、貯めたコインを手数料無料でビットコインに交換し、日本円や他の仮想通貨への換金も可能。アプリの登録手順からコインチェックでの交換方法まで初心者向けに紹介します。
11:05
ロシア財務省、ステーブルコイン独立法案を検討
ロシア財務省が、ステーブルコインを既存の仮想通貨取引所法とは切り分けた独立法案として整備する方針を示した。制裁下での国際決済活用を念頭に置いた動きで、7月に発効予定の仮想通貨規制と連動して進む。
11:00
コインベースCEOら幹部、情報開示・コンプライアンス違反めぐり株主代表訴訟に直面
コインベースの株主がCEOら幹部を提訴。受託資産管理、トークン上場、AML対策の3点で虚偽開示と監督義務違反を主張。賠償や幹部報酬の返還を求めている。
10:15
イラン攻撃の中、UAE中銀が金融安定を声明
UAE中央銀行のバラマ総裁は、イランの攻撃が続く中でも金融システムは安定していると声明。株式市場は2日間停止後に再開したが、約4.7%下落した。
10:15
米IRS、仮想通貨取引所の税務規制で変更案
米IRSは、仮想通貨取引所に関する税務規制の変更案を公開。業務の負担軽減を目的とした内容で、これからパブリックコメントを受け付ける。
09:44
ビットコイン急騰も弱気相場継続か、今後の抵抗線も分析=クリプトクアント
クリプトクアントが仮想通貨市場の最新レポートを発表。直近の上昇は弱気相場中の一時的回復の可能性が高いとしている。価格の上昇が続いた場合のレジスタンスラインも分析した。
09:23
カナダ中央銀行など、分散台帳技術で約110億円のトークン化債券を初発行
カナダ銀行など4機関は3月5日、DLTを活用した実証実験「Project Samara」を完了。カナダ輸出開発公社がカナダ初のトークン化債券1億カナダドル(約110億円)を発行し、即時決済を実現した。
09:20
米FRB、トークン化証券の自己資本規制を明確化
米FRBはOCCおよびFDICと連名で、トークン化証券に対する自己資本規制の取り扱いを定めたFAQを3月5日に公表。分散台帳技術の利用有無によって追加的な資本賦課は生じないとする「技術中立」の原則を公式に確認しており、銀行のトークン化証券参入環境が整備されつつある。
08:23
英Revolutが米銀行免許を新規申請、クラーケンのFRBマスター口座取得に続き金融統合加速
英フィンテック大手Revolutが3月5日、米通貨監督庁に新規銀行免許を申請した。前日にはクラーケンが仮想通貨企業として初めてFRBマスター口座を取得しており、TD Cowenは今後さらに仮想通貨企業の伝統金融インフラへの参入が加速すると分析。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧