メゾンマルジェラ タビブーツNFTの一般販売開始
メゾンマルジェラがタビNFT発売
パリを拠点とする高級ファッションブランド「メゾンマルジェラ(Maison Margiela)」は17日、同社のアイコニックなスプリットトゥシューズ「タビ」をモチーフにした「MetaTABI NFT」の一般販売を開始、23日時点も継続中だ。
MetaTABIはデジタル領域に特化して設計されたブーツで、オランダのデジタルファッション開発企業The Fabricantとの共同プロジェクトである。ARやゲームを通じてデジタルでの体験を楽しむと同時に、限定版の実物アイテムも提供される。
「メタタビNFT」は、2つのコレクションで構成される。ティア1の「メタタビホワイト(MetaTABI White)」は約120万円(2.5ETH)で、限定15点。限定版の手作りタビブーツが付属する。一方、ティア2の「メタタビブラック(MetaTABI Black)」は約8万6,000円(0.185ETH)で、限定1,500点。こちらにはレザーウォレットが付属する。
どちらも、3Dアバター作成ツール「Ready Player Me」とNFTゲーム「ザ・サンドボックス(The Sandbox)」上でアバターアイテムとして着用可能。さらに、今後展開するWeb3 ブランド イベントへの参加券となる。
ナンバーズNFTゲームが高評価
メゾンマルジェラは昨年10月に「ナンバーズNFTゲーム」を公開し、0から23までの数字が描かれたSBT(譲渡不可能なNFT)全24種類を展開した。このゲームはオンチェーンの特性を活かし、プレイヤーが同時にアイテムをミントし合うなかで、囚人のジレンマを取り入れた設計で注目された。
ゲームの中核は、ミントサイトに設置された60秒のタイマーだ。ユーザーがSBTをミントするとタイマーがリセットされ、60秒間誰もミントしなければ、ミント対象のSBTは次の数字に移行する。複数のユーザーが同時に同じSBTをミントしようとすると、最も速くミントを完了したユーザーのみが成功し、他は失敗する。
SBTの供給量は数字ごとに異なり、例えば、「0」は15,000個で全体の23%を占めるが、「23」は最も希少で743個しか存在しない。一部のSBTは非常に希少となり、集めることが一層困難となる。
SBTを多く持つほど、将来的に提供されるイベントや特典へのアクセスが拡大するため、多くのユーザーは「できるだけ多くの異なる番号のSBTを集めたい」、あるいは「コンプリートしたい」、と考えたと推測される。
これまでのところ、ナンバーズNFTゲームのSBT所有者は、3月のプレセールに参加権を得た。
このゲームはメゾンマルジェラのブランドイメージに沿ったもの。同社はオーセンティシティ(信頼性)、アノニミティ(匿名性)、リコンセプション(再構想)を通じて独創的なクリエーションを発信している。仮想通貨のファンを惹きつけ、ブランドの魅力を高める事例となっている。
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