9/13 ビットコイン下落の真相とは?
- ビットコイン下落の真相・JPモルガン・チェースCEOのインタビュー
- JPモルガンCEOダイモン氏のインタビューでの「ビットコインは詐欺であり、崩壊するだろう」発言による急な下落。
JPモルガン・チェース
JPモルガン・チェースは世界時価総額ランキングで第11位。時価総額で最大となる米大手銀行持株会社です。
傘下にJPモルガン・チェース銀行や投資銀行のJPモルガンを持ち、高い株価評価が示すとおり、有料金融グループの一つとしてとても安定感があります。(ちなみにJPモルガン・チェース時価総額は32兆円。 三菱UFJ銀行の時価総額は9.5兆円と3倍以上の差があります)。
ジェームズ・ダイモン
ジェームズ・ダイモン氏はアメリカ四大銀行の一つでもあるJPモルガン・チェースの最高経営責任者を務めるアメリカの実業家です。2006、2008、2009、2011年とビルゲイツやamazon ジェフ・ベゾスと同じく4度タイム誌「世界で最も影響力のある100人」に選出されていることで名前を知っている人は多いのではないでしょうか。さらにはインスティチューショナル・インベスター誌の発表する最良のCEOにも2008~2011年まで選出されたことでも有名です。
今回の発言はただ一人の実業家の発言ではなく、ここ数十年の経済の動き、株式の動きなどを熟知したあのダイモン氏の発言だったので大きく下落を引き起こした原因の一つとして考えられています。
また、いつもは冷静に投資の発言をしているダイモン氏ですが今回はいつになく冷静さを欠いた発言を発した点を受け、海外のトレーダーの間で何か深いわけがあるのではないかと噂にもなっています。
ビットコインの下落とJPモルガンCEO、ダイモン氏のインタビュー
9月12日、米銀行JPモルガン・チェースのダイモン最高経営者責任者(CEO)は「ビットコインは詐欺であり、崩壊するだろう」と言及。
これを受けビットコインの価格が13日グラフのように下落を続けています。
ダイモン氏は以下のようにコメントを残しました。
「17世紀に起こったチューリップバブル (チューリップ・バブル:1637年に世界で初めて起こったバブル。オランダで、チューリップの球根が人気になり、異常な高値になりバブル崩壊)と同じような結果が起こるまたはそれよりも悪い結果になるかもしれない。ビットコインの終わりはよくないだろう。」「JPモルガンのトレーダーが仮想通貨取引をやろうものならまず就業規則違反、そしてトレーダーを愚か者として即解雇をする」「ベネズエラ、エクアドル、北朝鮮などに住む麻薬売人や殺人者などにとってビットコインは裕福になれるチャンスとなるだろう」
このインタビューにより、中国ICO全面禁止、取引所閉鎖問題と立て続けに起こった9月の下落にさらなる大きなダメージを与える結果となりました。
また、ダイモン氏のJPモルガンでも ブロックチェーン技術を用いたプロジェクトも始まっており、ダイモン氏はブロックチェーンについては今後も有益となるテクノロジーの一つであるという見通しを示しています。
2017年5月にJPモルガンはコインチェック銘柄の一つである Zcashと提携を結んでいます。JPモルガンのエンタープライズブロックチェーンプラットフォームであるQuorumにZcashの暗号化技術を導入するために提携を発表しました。
この時のZcash価格は2倍以上に価格をあげています。Coinpostの考察
JPモルガンの提携後によるZcashの価格影響や今回のインタビュー後のビットコイン下落を考えると、JPモルガンの動きやダイモン氏の発言力はかなり大きく仮想通貨へ影響を及ぼしているのではないでしょうか。
中国のICO全面禁止や取引所が閉鎖されるのではないかという情報がある中、今回の発言を受けこのような急激な下落を引き起こしたのかもしれません。
今後、中国をはじめ各国が規制する動きを始めていることや、要人の発言には注意して見ていく必要があります。9月はより慎重に仮想通貨のトレードをしていくことが大切でしょう。
JPMorgan CEO Jamie Dimon says bitcoin is a ‘fraud’ that will eventually blow up
13 Sep 2017 CNBC
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します