SECが承認、グレースケールのイーサリアムミニ・ETF 手数料低減で資金流出を防ぐ狙い

ミニ・トラストも同時ローンチか

米証券取引委員会(SEC)は17日、暗号資産(仮想通貨)投資企業グレースケールの申請した、イーサリアムミニETF「グレースケール・イーサリアム・ミニトラスト」の19b-4様式を承認した。

19b-4様式は上場に関するもので、グレースケールは追ってETF商品の詳細に関するS-1書類も提出することになる。資産運用会社プロシェアーズによるイーサリアムETFの19b-4様式も同時に承認された。

ブルームバーグのETFアナリストであるジェームズ・セイファート氏は、グレースケールのイーサリアム・ミニETFは、すでに19b-4様式を承認された各社のイーサリアム現物ETFと同時にローンチされることになるだろうと考えを述べている。

まだS-1様式の承認が必要となるが、来週には取得できるのではないかとも続けた。

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グレースケールはすでに、イーサリアム現物ETF「グレースケール・イーサリアム・トラスト」の19b-4様式承認を得ているところだ。これは、既存の投資信託「グレイスケール・イーサリアム・トラスト」をETF転換するものである。

今回の「グレースケール・イーサリアム・ミニトラスト」の方が手数料が低く設定されており、セイファート氏は「グレースケールのイーサリアムETFから資金が流出するのを軽減するのに役立つはず」と述べた。

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資金流出を軽減できるか

グレースケールは、1月にビットコイン投資信託GBTCを現物ETFへと転換した。この際、手数料が競合他社よりも高かったことなどを受けて、資産が流出した経緯がある。

セイファート氏によると、申請されている10銘柄のイーサリアム現物ETFのうち、「グレースケール・イーサリアム・トラスト(ティッカーシンボル:ETHE)」の手数料は2.5%と、飛びぬけて高く設定されているところだ。比較するとブラックロックなどのライバル他社では0.25%が最大である。

「グレースケール・イーサリアム・ミニトラスト(ティッカーシンボル:ETH)」の手数料は立ち上げ時に0.12%、その後0.25%となる見込みで、他社と同水準だ。

ETHEは、管理するイーサリアムの10%をミニETFであるETHに移すことになる。ETHE保有者の持つETHE株式1株は、ETH株式1株と交換される予定だ。

米仮想通貨運用企業Bitwiseの最高投資責任者は16日、米国でイーサリアム現物ETFが取引開始した後、イーサリアム価格は年末までに最高値を更新し、5,000ドル(約78万円)を超えるだろうとの予測を発表している。

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ETFとは

「Exchange Traded Fund」の略。金融商品取引所に上場している投資信託を指し、仮想通貨に限らず幅広い金融商品が取引されている。

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