米司法省などの動きに関連し、テザーからXRP(リップル)への資金流入が活性化|仮想通貨市況

仮想通貨市場
XRP Chartsのデータでは、世界最大級の仮想通貨取引所BinanceやOKEx、Huobiなどで、ビットコイン(BTC)よりも、テザー(USDT)から流入が多いことが確認できる。現在報じられている、米司法省と米商品先物取引委員会の動きにも注目が集まる。

仮想通貨市場

ステーブルコイン、テザー(USDT)からリップル(XRP)への資金流入が確認されている。

USDTからXRPへの流入

出典:xrpcharts

公式XRP Chartsでは、各取引所内のXRP取引の内訳が確認できる。

世界最大級の仮想通貨取引所Binance、OKEx、Huobiなどの取引所で、ビットコイン(BTC)よりもテザー(USDT)からの流入が多く、XRP Trade Volumeでは、バイナンスのUSDT/XRPが約62%、OKExのUSDT/XRPでは約88%を占めていることが分かる。

米司法省(U.S. Justice Department)とCFTC(米商品先物取引委員会)が連携し、「spoofing」と呼ばれる偽注文など見せ板での価格操作や、USDT発行の仕組みなどを厳しく追求するとの報道があり、USDTからの避難先となっている可能性が考えられる。

また、ビットコインキャッシュの分裂騒動がきっかけで、BTCをはじめとする仮想通貨全体が強い下落に見舞われており、安定通貨ならではの低いボラティリティや反発後の回復の早さなど、このタイミングで一際注目を集めていることは間違いないだろう。

ビットコイン価格分析

本日のビットコイン価格は、三角保ち合いの中を推移してから保ち合いを抜けたことで、下目線に進んでいる状況となっている。

暴落後からのボラティリティと比べると一旦調整が入ったことから、一気に急落となる可能性は高くはないのではないかと予想される。

上記のチャートから確認すると、下落方向へ進む場合、49万2000円付近が一つの節目となる。

反対に、上昇方向へ向かう場合、上の抵抗線である52万6000円付近が意識されやすいラインとなっている。

水色のライン(49万2000円)から黄色ライン(52万6000円)でのレンジ内でしばらく進むことが予想され、どちらかのラインを割って進むかによって、今後の方向性が示されていくだろう。

韓国マネーの動向

出典:Coinlib

11月上旬頃、韓国が仮想通貨市場を牽引し、法廷通貨から仮想通貨市場への流入が多く見られた。

その大きな理由として、韓国の国税行政改革委員会で「仮想通貨課税基準」を定め、2019年から、仮想通貨課税が実施される予定となっていたのが原因だ。

出典:Coinlib

しかし現在、韓国ウォンから仮想通貨市場への流入は、当時よりも大幅に減少している。

2019年まで仮想通貨での利益が無税のため、駆け込み需要で買いに入っていたが、仮想通貨市場が急落したのも影響し、減少していることが考えられる。

さらに年末には、韓国の税制施行前の売りなどでの売り圧力が下落を呼ぶ可能性もあるため、年末辺りの相場には注意した方がよいだろう。

仮想通貨市場に限らず、金融市場でも年末は上昇傾向に向かい、年明けから下落傾向に向かうことが多い傾向にあるが、今年の仮想通貨市場の動向は今のところ逆行しており、年末に期待出来るファンダも少ないため、一筋縄では行かない可能性が高い。

仮想通貨(ブロックチェーン)関連株

日経平均株価が小幅高となったことで、株式市場は微反発。

本日、仮想通貨取引所「Zaif」からのサービス承継を完了したフィスコ(3807)が、今後の期待感から3.75%高となったほか、SBIホールディングス(8473)やセレス(3696)も反発している。

11月22日を持ち、仮想通貨取引所Zaifは株式会社フィスコ仮想通貨取引所へ事業譲渡されることが発表された。なお株式会社テックビューロは仮想通貨交換業の登録を廃止した上で、解散の手続を行う予定。

来週には、トランプ大統領と中国の習近平国家主席による「米中首脳会談」を控えており、世界経済の減速懸念も台頭していることから、2番底を探る展開に予断は許さない。日経平均株価は、2万1000円前後の節目を守れるかどうかが一つの焦点になる。

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