仮想通貨イーサリアム関連企業ConsenSysのCEO、「イーサリアムの将来性に楽観的」|ETHの強気相場にも注目
- イーサリアムとそのエコシステムの将来について楽観的な理由
- 仮想通貨イーサリアム関連企業ConsenSysのCEOは、2018年の仮想通貨の底打ちを表明。2019年初頭の実用化を目途に現在開発中のイーサリアム・プロトコルに大きな期待をかけている Consensysは大量解雇か
- 以前に従業員の13%を解雇する意向を表明したConsensysは、「ConsenSys 2.0」と称し、パフォーマンス評価基準の厳格化や監視強化の実施を通し、より集中的で競争力の高い企業へと成長を遂げることを改革の目的でさらなる解雇検討中ということが話題となっているが、不確実である模様。
Consensys、大量解雇か
「ConsenSys 2.0」と呼ばれる大規模な組織改革の一環として、12月6日に従業員の13%を解雇する意向を表明したブロックチェーン技術関連企業Consensysが、さらなる大量リストラを検討中だと米Techメディア「The Verge」が報じた。
「ConsenSys 2.0」は、パフォーマンス評価基準の厳格化や監視強化の実施を通し、より集中的で競争力の高い企業へと成長を遂げることを改革の目的としている。
具体的には、収益またはROI(投資利益率)、イーサリアムのエコシステムへの利益、ソーシャルグッドという3つの指標に基づいてパフォーマンスを評価し、業績の芳しくないプロジェクトを排除し、明確な価値の創造を図る。
同社の創設者Joseph Lubin氏は12月3日、「ConsenSys 2.0」の役割についてBREAKERに以下のように語っていた。
焦点を合わせ、厳密さやアカウンタビリティー(説明責任)を追加する。そしてConsenSysを世界にもっと拡大させる予定だ。
Consensysはスタートアップをサポートする国際インキュベーター「ConsenSys Labs」を運営しているが、12月20日にThe Vergeが報じた内部関係者の証言によると、同社はこれらのスタートアップを急速にスピンオフさせている。
しかし、更新されたBreakerの報道 では全従業員1200人の50~60%が解雇される可能性は低いという。
Lubin氏「ConsenSys 2.0は順調に進行中」
一方で、Lubin氏はSNS上で13回も投稿を行い、批判に反論すると同時に、イーサリアムとその生態系の将来について楽観的な理由などを説明した。
私は2018年のクリプトボトム(底打ち)を宣言する。この底辺は、仮想通貨業界の4番手、5番手の友人による、桁外れの恐怖や不確実性、猜疑心を表している。
仮想通貨メディア「coinspice」によると、「4番手、5番手の友人」とは、仮想通貨の弱気市場に便乗し、ConsenSysを叩いているビジネスメディアやその一群を指す。
Lubin氏は、ConsenSys 2.0に対する、警戒心や優越論、歓喜といった反応を「典型的」と形容し、「ジャーナリストやブロガーは実際のデータを知らず、大したの洞察力や理解力もない」という状況が、「桁外れの推測と先制的な妄想」を引き起こしていると辛辣な批判をした。
その一方で、ConsenSysの健全性の維持、およびConsenSys 2.0のプロセスが順調に進行中だと自信を見せている。
リストラに関しては、「我々は外部プロジェクトへの投資を継続しており、将来を見据えたビジネスの中核を成す内部プロジェクトの採用を続けている」とし、単なる人員解雇ではなく、さらなる成長に不可欠な編成である点を強調した。
イーサリアムの将来性に楽観的な理由
同氏は嵐のような連続ツイートの中で、イーサリアム基盤のプロジェクトの展望についても触れている。
同氏は既存のスケーラビリティ・ソリューションに対する満足感を示すと同時に、2019年初頭の実用化を目途に現在開発中のイーサリアム・プロトコルに大きな期待をかけている。
トークンエコノミーが継続的に成熟している事実にも興奮している。2019年は多くの期待できる消費者向けのユーティリティ・トークンや、トークン化された証券(STO)がローンチされるだろう
イーサリアム基盤のプロジェクトは、エンタープライズからパブリックまで活用の幅を広げている。
直近ではブラジル国立経済社会開発銀行(BNDES)が、イーサリアム基盤のステーブルコイン発行を発表。
発行にあたり、ConsenSysがアドバイザー役を担うのではないかと報じられている。
その他、オーストリア輸出銀行(OeKB)がイーサリアムのパブリック・ブロックチェーンを活用した11.5億ユーロ相当の国債の発行を計画するなど、国家規模の展開だ。
こうした進展は、Lubin氏の自信の裏付けとなるだろう。
仮想通貨市場でイーサリアムが大反発
下げ相場が続いていた仮想通貨市場だが、年初来安値を更新した12月15日以降、強気相場に転ずる兆しが見えている。
ビットコイン(BTC)、リップル(XRP)、イーサリアム(ETH)を含む主要仮想通貨が上昇傾向にある中、イーサリアムが12月24日の昼まで最も反発していた。
17日には84ドル台まで落ち込んだものの、24日には一時150ドルへと20%ほどのリバウンドを見せた。
相場のことに関して明言こそしていなかったものの、イーサリアムや業界における不安定な状況に対し、Lubin氏は懸念を一掃している。
絶望的な状況ではない。私には未来が非常に明るく見える。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します