ビットコイン昨日の下落を打ち消すシンプソン相場を形成 トレンドは転換したのか?|仮想通貨朝市況

仮想通貨朝市況
15日の仮想通貨市場は、ビットコインが15日明朝に1万6000円幅の値幅を伴う急騰を記録、bitFlyerの日本円建では40万円台まで一時復調した。結果として14日の急落分をまるごと打ち消す”シンプソン相場”の様相を呈している。

マーケット情報

1月15日の仮想通貨マーケット情報

ビットコイン

8時時点のデータは以下の通り。

BTC価格(15日8時)
価格 前日比
現在値 396,820円 4.13%
24h高値 402,580円
24h安値 382,315円
出来高 6032億円 +25%

15日の仮想通貨市場は、ビットコインが15日明朝に1万6000円幅の値幅を伴う急騰を記録、bitFlyerの日本円建では40万円台まで一時復調した。結果として14日の急落分をまるごと打ち消す”シンプソン相場”の様相を呈している。

当時の状況を遡ると、相場の材料となると見られるBakktの発表(下記参照)などがあったものの、いずれも急騰後の発表であり、急騰前の状況では相場を動かす大きなニュースは確認されていない。

また、今回の急騰時は、これまで大きく価格が動いたポイントと比較しても、高い出来高を伴っている訳ではない点や直近でも右肩下がりに出来高が推移している点を踏まえると、テクニカル視点のポイントでの一時的な値動きに留まり、トレンドの転換を示すものではないと思われる。

ただ、厳しい状況ながらも方向性を探る動きは続いているため、複合的な要因を見ていく必要はありそうだ。その一つとして、今回も急騰時により高い暴騰率を記録したイーサリアムとトロンには、今後も注目すべきだと言える。

出典:CoinMarketCap

これらの通貨は直近でも高いボラティリティを示す通貨で、共にニュースやアップデートなどのファンダメンタルズ要因を伴う値動きを繰り返している。

本日もこれら2通貨は、ビットコインと同様の価格推移をしている一方で、より高い変動率を伴う動きを記録している。

イーサリアムは、目先材料に大型アップデートConstantinopleを控えているほか、チャート面でも4時間足移動平均線でこれまで意識されていた100EMA、150EMA、200EMAが収束するポイントが控えており、今後仮想通貨のトレンド変換を伴う上昇を見る上で重要な牽引要因となり得るだろう。

以下イーサリアム・アップデートロードマップ

第1段階:Frontier

(2015年7月)

バグ修正、スマートコントラクト試験

第2段階:Homestead

(2016年2月)

マイニング難易度調整、トランザクション処理速度改善

第3段階:Metropolis

ByzantiumとConstantinopleの2部構成
3-1:Byzantium

(2017年10月):

Proof of WorkからProof of Stakeへの変更準備
3-2:Constantinople

(2019年1月予定)

データ保存のコストについてスマートコントラクト開発者有利にする変更、オフチェーンでの取引記録によりスケーリング問題を解決する等の変更等に加え、ASICマイナーによる寡占防止策なども今回の延期により盛り込まれる可能性がある。

第4段階:Serenity

(時期未定)

Proof of WorkからProof of Stakeへの変更完了

マーケット関連の最新ニュース

また、本日はマーケットに係る複数の動きが確認されているため、要点をまとめて掲載する。

Bakktの最新発表

世界最大級のニューヨーク証券取引所(NYSE)の親企業であるICEが設立した仮想通貨取引所Bakktが、CFTCの認可を待つ状況の中で、新たに企業買収を行おうとしていることが明らかになった。

BakktのCEOを務めるKelly Loeffler氏は、公式ブログ にて、Bakktが現在、独立の先物仲介企業Rosenthal Collins Group(RCG)の一部の株式を取得する契約の段階に入ったと明らかにした。

Loeffler氏によると、RCG社は100年近くの実績を企業であり、昨年の12月には、世界有数の商品仲介業者Marex Spectronに全ての顧客口座を売却することを発表した。

そして、今回Bakktの買収は、Bakktのプラットフォーム開発に関連するRCG社の重要な技術的資産やリスク・マネージメントと財政運営におけるシステムと専門知識を得る事を目的としており、2月に契約を完了し、RCG社のチームをBakktへ迎えるという。

Bakktは、現在CFTCの認可を理由にビットコイン先物を有するプラットフォームの公開日時を延期している状況だが、BakktCEOは、認可待ちの状況であるものの、事業を進めている点を強調、投資家の不安を取り除く発言を行なっている。

マレーシア、本日から仮想通貨法案が開始

マレーシア証券委員会(Securities Commission Malaysia)が仮想通貨及びデジタル通貨の取引やイニシャル・オファリングを有価証券として規制する方針をプレスリリースを通じて発表した。

マレーシアの金融当局であるマレーシア証券委員会は仮想通貨の発行者や取引所を運営する企業や団体に対して、同委員会や証券法に準じて登録を行うよう呼びかけた。

具体的に、仮想通貨関連事業を展開する企業側は資金洗浄対策(AML)やテロ資金調達防止(CFT)、サイバーセキュリティにおいて規制当局から許可をもらう事を義務付ける法案「Capital Markets and Services (Prescription of Securities) (Digital Currency and Digital Token) Order 2019」が本日から施行され、規制の枠組みは今四半期までに設けられる予定だ。

海外メディアのStar Onlineによると財務大臣のLim Guan Eng氏は仮想通貨を「起業家にとっては新たな資金調達の手段、投資家にとっては新たな資産クラスとなるだろう」と評価しつつも、

証券委員会から無登録のままICOや仮想通貨取引所を提供した場合、10年以下の懲役、又は約2.6億円の罰金が科せられる

と規制の重要性を強調した。

Bittrex、大口取引向けのOTC取引を開始

米国に拠点を置く大手仮想通貨取引所Bittrexが日本時間15日午前3時からOTC取引の提供を開始した事が発表された。200種類以上の仮想通貨銘柄を提供するBittrexの通常取引プラットフォームと同様の取り扱い銘柄が取引可能となっている。

OTC取引は取引所などと異なり、直接売り手と買い手が取引する仕組みとなっているため板取引は利用しない。そのため機関投資家を含む大口取引に利用される事も多い。BittrexのOTC取引の最低取引額も25万ドル(約2700万円)である点も踏まえると大口向きの取引プラットフォームが開始されることがわかる。

既に開始されている新たなOTC取引について同取引所のCEOであるBill Shihara氏は以下のようにコメントした。

今回の新取引開始は世界におけるブロックチェーン技術の前進を促進し、価格の確信性と大きなブロックの正確な取引手段を提供するものである。

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