全ての仮想通貨ビットコイン保有者が「WBTC」を通してイーサリアム・エコシステム活用可能に

ビットコイン保有者は誰でも、WBTCを通してイーサリアム・エコシステムの活用が可能に
WBTCは、 BitGo, Kyber Networkなどのコミュニティパートナーと共同発足したプロジェクト。BTCの新しいユースケースとして、ETH上のdAppsなどの利便性を高めることが狙いとなる。

BTC保有者がWBTCを通してイーサリアム・エコシステムの活用可能に

WBTC(Wrapped Bitcoin)が、仮想通貨ビットコインに裏付けられた「ERC20トークン」として、多数のプラットフォームで取引可能になった。

WBTCは、2018年の10月26日に初めてアナウンスされ、 BitGo, Kyber Network, Ren (formerly Republic Protocol)や他のコミュニティパートナーと共同で発足したプロジェクトだ。

これにより、ビットコインの流動性を活用し、イーサリアム上のアプリケーション(dApps) の利便性を高めることが狙いとなる。

なぜイーサリアムにWBTCが必要なのか?

WBTCを使えば、ビットコインでイーサリアム・ネットワークを活用することができる。これにより、ビットコインの新しいユースケースが生まれることになる。

WBTCは、ビットコインをERC20フォーマットに標準化したトークンであるため、Compound、Dharma、dYdX、bZx、Gnosis、Maker、SetプロトコルなどのdAppsは、分散型レンディング、信用取引およびデリバティブ市場にビットコインを活用できるようになる。

エコシステムが成長を続け、革新が進むにつれて、さらに魅力的な新しいアプリケーションとユースケースが発見、実装されることになる。

WBTCの導入により、トレーダーは AirSwap、DDEX、ETHfinex、IDEX、KyberSwap、Loopring、Radar Relay、RenEx、Switcheo Network、TheOceanや Dolmite などの分散型取引所(DEX)でのトークン取引にビットコインを使える。

imToken 等のウォレットプロバイダや取引所は、イーサリアムノードを一つ維持するだけでビットコインを扱えるようになるため、間接費を減らすことも可能だ。

ローンチ直後から高い流動性を提供

Kyber Network と Ren は保有するビットコインから既にWBTCを生成しており、すぐにユーザーへ流動性を提供できるように準備を済ませている。BitGoがビットコインの初期のカストディアンである。

初期は、8つのマーチャントにてBTCとWBTCの交換をサポートする。

マーチャントは、AirSwap, Dharma, ETHfinex, GOPAX, Kyber Network, Prycto, Ren, そして Set Protocolだ。

その他、DEXや取引所でもWBTCを上場させる予定となっています。WBTC dashboard で検証可能なWBTCを調達し、マーケットに流動性を提供する。取引所以外にも、bZx, Compound, Dharma, dYdX, その他Kyberを統合する dApps やウォレットで取引可能ですし、CoinGeckoなどのウェブサイトでも取り扱われる。

コミュニティの透明性

WBTCスマートコントラクトは、Solidified Technologies、ChainSecurity、および Coinspect など、第三者監査機関による監査をすでに終えている。

イーサリアムチェーン上での最初のWBTCは既に発行され、バーンされていますが、その様子はイーサリアム上で検証できる。BTCを保管している証拠も、オンチェーンで検証可能だ。保管されているWBTCトークンとカストディアンによって保管されたBitcoinとの間で、正確に1:1を保っている。

WBTC DAOメンバーは、初期にはAirSwap、BitGo、Blockfolio、Compound、DDEX / Hydro、Dharma、Gnosis、GOPAX、Kyber Network、Loopring Protocol、MakerDAO、OmiseGO、Prycto、Ren、Set Protocol、およびTheOceanで構成される。 WBTCの構造に対する重大な変更は、DAOの承認によって進行する。

WBTCの基本設計とオープン性への取り組みこそ、透明性あるプロセスとガバナンスのための不可欠な要素だ。WBTCはこの原則を基礎としたコミュニティ主導のイニシチブであり、エコシステム全体のためのイノベーションを焦点としている。

関係者の発言

昨年10月の、WBTC発表時点の関係者の発言は以下の通りだ。

BitGO CTO

BitGoはブロックチェーン資産のセキュリティ、コンプライアンスや管理ソリューション暗号通貨サービスを提供している暗号通貨業界のリーダーであると共に、全世界のBitcoin取引の15%を処理する世界最大のオンチェーン・ビットコン・プロセッサーだ。すべての暗号化通貨で月額150億ドルを処理している。

最も広範に採用されている暗号通貨をイーサリアム上でトークン化することを大変喜んでいる。これは素晴らしく柔軟性があり、ブロックチェーンを強化する試みであり、より高い相互運用性とユーティリティをエコシステム全てに与えるだろう。

Kyber Network

Kyberのオンチェーン流動性プロトコルは、分散型トークン交換をあらゆるアプリケーションで統合可能にし、エコシステム内のあらゆるプレイヤー間の価値交換をシームレスにできる。

開発者はこのプロトコルを使い、瞬時のトークン交換とERC20決済、そして金融dAppsなど革新的な決済フローやアプリケーションを構築できる。これにより、あらゆるトークンがどこでも活用可能な世界の実現を目指す。

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WBTC (Wrapped Bitcoin) が、完全にビットコインに裏付けられたERC20トークンとして、2019年1月にイーサリアム上に登場することがプレスリリースより明らかになった。BTCの流動性と全ての分散型アプリケーションを強化するイーサリアム上のエコシステムを繋ぐ橋と注目される。
1月から始動予定のWBTCについてKyber CEOは、イーサリアムネットワーク上でBTC価格に裏付けされ、BTCの流動性とETHスマートコントラクト機能を組み合わせた通貨だと表現。透明性をを強調した。

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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