仮想通貨の税制を変える会の藤巻健史議員と楽天ウォレットの山田社長が「仮想通貨決済の普及」を議論
- 藤巻議員と楽天ウォレット山田社長が「仮想通貨決済の普及」を議論
- 4月から新サービス開始予定の取引所「楽天ウォレット」社長と藤巻議員が仮想通貨決済の普及を議論した。三木谷氏が代表を務める新経済連盟は、税率20%の申告分離課税適用について日本政府に提言している。
藤巻議員と楽天ウォレット山田社長が「仮想通貨決済の普及」を議論
参議院議員(日本維新の会)の「藤巻健史」議員は6日、自身のツイッターで、楽天ウォレット株式会社の代表取締役「山田達也」氏と仮想通貨決済の普及について議論したことを報告した。
楽天ウォレット株式会社は3月1日、仮想通貨交換所ライセンスを取得する「みんなのビットコイン」の商号を変更することで誕生した楽天傘下の企業で、決済事業を担う「楽天ペイメント株式会社」の子会社だ。
これまでの仮想通貨事業者の多くは、主力事業に仮想通貨取引所の運営を主力事業におく状況にあったが、楽天は決済事業を主軸に置いていると見られ、2019年4月から開始を予定する新サービスが、業界に新たな旋風を巻き起こす可能性が高いとして期待されている。
今回の会合は、そのような楽天の動向を踏まえた上で、重要な意味を持つ可能性が考えられる。
というのも、藤巻議員はかねてより、仮想通貨の「最大税率55%」が他の金融商品と比較して不公平な税制度であるとし、次世代の成長産業全体の成長を妨げるなど日本の将来の国益に反していると主張。「仮想通貨税制を変える会」を2018年12月10日に発足、今年からその活動を本格化させてきた。
特に、日本における仮想通貨の決済領域の普及には、この税制面が大きな障壁となっている現状があり、決済普及を進める楽天と、税制改正を目指す仮想通貨税制を変える会で、互恵関係を生む最重要トピックになっている可能性があるからだ。
新経済連盟で存在感を放つ「楽天」
先日、楽天の三木谷社長が代表理事を務める一般社団法人「新経済連盟」は、「暗号資産の新たな規制に関する要望」を金融担当大臣宛てに提出したと、メディア向けプレスリリースで報告した。
新経済連盟は、代表理事の三木谷氏のほか、株式会社サイバーエージェントの藤田晋氏が副代表理事を務めるなど、IT分野におけるさらなる戦略的な利活用を軸とした新産業を推進、発展を支えていく上で必要とされる政策や諸制度の環境整備を、民間の立場から政策提言を行う組織だ。
今回の要望提出は、「仮想通貨を巡る最新状況と今後の動向」に関する意見交換会を通して収集した会員企業の意見を反映したものだという。
提言内容の中には、藤巻議員が主張する「(税率20%の)申告分離課税や損益通算等の適用」が含まれており、経済界を代表する「新経済連盟」が、政府の金融担当大臣に直接提言を行なった意義は極めて大きいとされていた。
このような経緯から、仮想通貨税制について国会で問い質す藤巻健史議員と、楽天ウォレット株式会社の山田社長が「仮想通貨決済の普及」について議論を交わしたことは、重要な意義があったと言えるだろう。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します