仮想通貨イーサリアムクラシック(ETC)高騰で前日比30%高 次期アップデートへの開発進展を好感
- 仮想通貨ETC、アップデートへの期待で価格上昇
- 仮想通貨イーサリアムクラシックは週末にかけて約36%の上昇を記録した。背景には開発者などが新型アップデート「アトランティス」に関する会議を行ったことがあったと思われる。
イーサリアムクラシック、アップデートへの期待で価格高騰
仮想通貨イーサリアムクラシック(ETC)は週末にかけて+36%高の上昇、仮想通貨市場が足元で上昇モメンタムを強めつつある中でも一際高い高騰率を記録した。
高騰の背景には、日本時間6日に行われたイーサリアムクラシック開発者会議で発表された最新アップデートECIP-1054、通称「アトランティス」に関する意見が交わされ、実施に向けたアップデート内容への見解がまとまった事が要因と見られている。
イーサリアムクラシックは2018年12月に有力開発団体であるETCDEVが、資金繰りの困難などを理由に撤退を表明していたなど、プロジェクトの存続自体が不安視されており、他のアルトコインと比較して高い下落率を示していた。今回予定されるアップデートに伴う進展が公式で明らかになった事で、本質的な価格より下落する「アンダーバリュー」との見方が強まったものと考えられる。
イーサリアムクラシック次期アップデートで実行される項目の中で主に「Spurious Dragon」や「Byzantium EVM」などに関する議論が行われたという。Spurious DragonとByzantium EVMはともに以前イーサリアムで施行されているアップデート内容であり、開発が進んでいることを示す動きとして、注目が集まった。
なお、イーサリアムではSpurious Dragonが2016年11月、Byzantium EVMは2017年10月に実行されている。
新型アップデートの具体的な日程は確定していないものの、イーサリアムクラシックのブロック数が875万ブロックに到達した時点が目標と設定された。(現在のETCブロック数はこちらから)
イーサリアムクラシックなどの通貨を採掘するマイニングプールである2Minerグループはハードフォーク対応の方針を表明しており、ハードフォークは現状9月中盤頃になるだろうと予想している。
イーサリアムクラシックは今週末見られた上昇で再び時価総額20位以内に浮上しており、本稿執筆時点では時価総額16位まで順位を上げてきた。
前週比で比較しても62.86%の上昇幅を見せており、これは上位通貨の中で先週最も高い上昇率を記録したビットコインキャッシュ(BCH)に次ぐ数字だ。
一般的にハードフォーク前の通貨は新通貨の付与などに対する期待が高まり、価格の上昇する傾向にあるが、今回のアップデートはあくまでもイーサリアムクラシックのアップデートを目的としたハードフォークであるため、基本的に新たな通貨の誕生は行われない。
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