大手パソコンメーカーLenovoが米IBMと協業|カスタマーサポートでブロックチェーン採用へ
- 大手パソコンメーカーLenovoが米IBMと協業
- 大手パソコンメーカーLenovoはIBMとの協定を発表。Lenovoのカスタマーサポートの効率化を図るため、IBMのブロックチェーン技術を導入するという。
大手パソコンメーカーLenovoが米IBMと協業
グローバルIT企業のIBMは今週、世界的大手コンピューターメーカーのLenovoと協力関係を結び、Lenovoデータセンターの顧客の利用満足度向上に向け、IBMのブロックチェーン及びその他技術を活用していく事業を明らかにした。
IBM側の調査によれば、業界全体で、電話によるカスタマーサービスへの問い合わせは年間2650億回以上で、これに費やされる費用は約1兆ドル(約110兆円)に及んでいる。
さらに、それらの問い合わせのうち、未解決に終わった案件がおよそ50%に達しているという。
今回のサービス採用では、Lenovoがカスタマーセンターが抱える問題をIBMの提供するブロックチェーン技術などを用いて解決を試みる格好となっている。
例えば、サービスの抱える問題の発見や、適切なアドバイスの提供をするために、IBMのバーチャルアシスタントが自然言語機能及び文脈認識機能を利用し、会話の要件の識別を行うという。それと同時に、迅速な対応をするために、重要顧客情報へのアクセスも行うとのことだ。
ブロックチェーン技術は、顧客の購入日時や流通の管理に用いられ、また安全性や透明性向上のためにも活用されることになる。さらにAR技術も活用し、リアルタイムで機械の状況を映像で確認し、診断やアドバイスなども行うとしている。
LenovoデーターセンターグループのGMを務めるLaura Laltrello氏は、IBMとの提携について、以下のように語っている。
現在の企業は、新たな技術的ソリューションを備えており、顧客に最高のサポートと顧客体験を提供することができる。
我々はIBMとともに次なるステップへと進み、パーソナライズされシームレスなサポートを提供する、最先端データセンターサポートであり続けることを期待している。
IBMの業界動向
先月中旬には、IBMはロックチェーン技術を活用した新たな送金ネットワークサービス「World Wire」が開始したことを発表している。
World Wireは仮想通貨ステラ(XLM)や複数のブロックチェーンを活用した国際送金ネットワークとなっている。「World Wire」には既に6つの銀行が加入を表明しており、韓国、フィリピンやブラジルなどからの参画も公表された。
IBM社は以前からブロックチェーン技術を積極的に包容しており、ハイパーレジャーファブリックやステラ・ネットワークを活用していることで有名だ。
食材のサプライチェーン経路を記録するサービスやリサイクリング、最近では機関投資家向けのセルフ・カストディサービスなどにおいてもIBM社のブロックチェーン技術は様々な分野で活用されている。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します