フェイスブック、仮想通貨関連広告の規制緩和へ

フェイスブック、本日からブロックチェーン広告の緩和を開始
SNS大手のフェイスブックが本日からブロックチェーンや仮想通貨に関する広告の掲載規約を緩和することを発表した。以前は事前承認が必要となっていたフェイスブックのブロックチェーンに対する姿勢の変化が示すものとは。

フェイスブック、仮想通貨・ブロックチェーン広告の規約緩和

大手SNSのフェイスブックが本日からブロックチェーンや仮想通貨に関する一部の広告に関する規制を緩和することを発表した。これによりフェイスブック上で広告を掲載するために事前承認が不要となり、フェイスブック社の仮想通貨やブロックチェーンに対する姿勢の変化が伺える。

2018年の仮想通貨バブル崩壊以降、仮想通貨業界に対して多くの企業が規制を強化していたが、今回のようなフェイスブック社の規約緩和で仮想通貨の露出が再び増え、業界拡大につながる可能性が期待される。

昨年6月から仮想通貨関連の広告には事前承認の義務付けを開始していたフェイスブック社だが、本日から以下の項目に係る広告にはそのような承認の必要がなくなった。

  • ブロックチェーン技術
  • 仮想通貨業界のニュース
  • 教育目的の記事
  • 仮想通貨・ブロックチェーン関連のイベント

なおブロックチェーンに関する広告は事前承認が必要だが、仮想通貨と関連する以下の商品に関する広告は引き続き監査が必要となる。

  • 仮想通貨
  • 仮想通貨取引所
  • マイニング用のソフトウェア
  • マイニング用のハードウェア

またICOに関する広告の禁止は継続する方針だ。

広告規約変更の背景

フェイスブック社のブロックチェーン広告に関する規約緩和には2つの背景が考えられる。

同社のブロックチェーン関連の開発

仮想通貨・ブロックチェーン業界全体の成熟化

フェイスブックのブロックチェーンに関する広告の規約変更は同社のブロックチェーン関連の開発と一定の関連性を示唆する声も少なくない。昨年12月にはブルームバーグがフェイスブックが独自のステーブルコインを開発していることを報じていた。

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米ブルームバーグによると、世界有数のソーシャルメディアFacebook社は、インドを初の市場対象として、メッセンジャーアプリWhatsApp上で送金可能な、米ドルにペッグされたステーブルコインの開発を進めている。

またSNS大手のフェイスブックが仮想通貨やブロックチェーンに関する広告の規約を変更したことは同社のブロックチェーン・プロジェクトへの関与だけではなく、業界全体の成熟化をある程度表しているとも言えるだろう。

仮想通貨業界の資金調達手段もバイナンスなど取引所案件のIEOに移行するなど変化が見られており、仮想通貨市場におけるICO案件は確実に減っている。今年1月にICOプロジェクトによる資金調達額は約2億9200万ドル(約324億円)で、去年の同時期に比べると約10分の1程度の規模に縮小していたことが仮想通貨情報サイトCoinScheduleの調査で明らかになっていた。

まだまだ詐欺案件などがIEOのブームを利用して資金調達を行う可能性などは拭えない状況にあるが、世界的にも規制が進んできた事で、取り締まりの強化、またユーザー側の判断材料の多様化などが着実に進んでいることは間違いない。広告への規制緩和もこの辺りの動きにはこの辺りの進展も背景として挙げられるだろう。

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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