米VISAがブロックチェーン活用の新国際決済システムを遂に発表 「摩擦の軽減」に期待示す

決済大手ビザが一部ブロックチェーン活用へ
最大級の決済企業ビザ社がブロックチェーン技術を一部で活用した国際決済プラットフォームを発表。送金手数料や送金時間、また透明性などの面において効率化が期待されている。

決済大手ビザがブロックチェーン一部活用へ

最大級の決済企業ビザがブロックチェーン技術を一部で活用した国際決済プラットフォーム『Visa B2B Connect network』をローンチしたことがロイター通信の報道で判明した。

2016年から始動し、一時はブロックチェーン企業Chain社とも連携して開発が進んでいたプロジェクトだが、最終的にLinux財団が提供するHyperledger Fabricを活用する形となった。これは、当初は全てのシステムをブロックチェーンで担う予定であったが、最終的には一部利用になったことを意味している。

既存の決済システムでは、小規模の銀行への送金は仲介銀行を通して行うために手数料と時間が発生するが、ビザ社の新サービスでは銀行間の小規模送金に関しても直接やりとり(送金)を可能にする。

ビザ社のネットワークはブロックチェーン技術そのもではないものの、送金手数料や時間の効率化に向けて分散台帳技術を一部で活用している。同社事業ソリューション部門のグローバル責任者であるKevin Phalen氏は「銀行間のダイレクトな取引を可能にすることで、業界の痛手となっているポイントに関する摩擦の軽減が期待できる」と考えているという。

新たに発表された「Visa B2B Connect network」は現在30の貿易回廊で利用可能となっているが、年内には90市場のマーケットにその決済網を拡大していく予定だ。さらにブロックチェーン技術を活用することで透明性の向上も利点の一つとして挙げられている。

先日も米国の大手小売業者であるターゲット社が一部商品のサプライチェーン管理などにおいてHyperledger Fabricを活用した新たなブロックチェーン・プラットフォームを利用していくことが明らかとなっていた。

大手企業向けのプロジェクトであるHyperledgerがIBM社やマイクロソフトなどにも活用されている背景にはIT業界から定評のあるLinux財団が開発を進めている点も要因の一つとして挙げられるだろう。

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米国において8番目の規模を誇る大手小売企業ターゲット社がブロックチェーンプラットフォームを導入する方針が判明。サプライチェーンにおける活用など今後に向けて積極的な姿勢が垣間見える。

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
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