米ライブストリーミングアプリ企業、仮想通貨「Props」をSECへ申請
- ライブ配信アプリ内で使える仮想通貨をSECが判断へ
- 投げ銭システムで10代の若者に人気のライブストリーミングSNS、米国のYouNow社が「Props」という独自の仮想通貨を利用するため、SECに申請書を提出したことが明らかになった。
ライブ配信アプリで利用する仮想通貨をSECへ申請
ライブストリーミングアプリを配信する米国のYouNow社が、「Props」という独自の仮想通貨を利用するため、SEC(米国証券取引委員会)に申請書を提出したことがロイターの報道で明らかになった。
YouNowは、視聴者が配信者にチップを贈呈できるいわゆる「投げ銭システム」で10代の若者に人気のライブストリーミングSNSで、Propsのプロジェクト自体は2017年に開始している。
YouNow社の申請の目的は、ICOと違い資金を調達するためでもなければ、トークンを販売するためでもない。Propsは、アプリの開発者や利用者、そしてPropsを広めることに貢献したと認められるユーザーに与えられるものだ。
YouNowアプリに登録をしているユーザーは現在4700万人いる。YouNowアプリはPropsのネットワークを広めることができる最初のアプリで、そのユーザーにはPropsの多くを報酬として充当するという。
YouNow社の申請は、SEC(米国証券取引委員会)の「レギュレーションA+」に該当すると見られている。レギュレーションA+では、企業は有価証券を12ヶ月に渡って、それぞれ条件の異なるTier1の2000万ドル(約22億円)、またはTier2の5000万ドル(約54億円)で販売できるようになる。
また、株の上場であれば、適格投資家だけではなく、一般の投資家にも株を販売することが可能だ。Propsは合計で1億7800万トークンが発行される予定である。
YouNow社は、Propsを導入するために、現在「Props Apps」というアプリを制作中だ。YouNow社の創設者でCEOも務めるAdi Sideman氏は、アプリでどんどんネットワークを広げ、仮想通貨という計算しやすい方法で、透明性のある報酬を増やして欲しいと語っている。
今回のYouNow社のSECへの申請は資金調達を目的とするようなICOではないが、仮想通貨の活用方法に対する規制としては、重要な先例になる可能性がある。結果に注目したい。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します