ドイツ中銀「デジタル革命は今起きている」|伝統金融機関の仮想通貨への見解に変化

伝統的金融機関は仮想通貨をどうみるか
伝統的な金融業界にも影響を与え始めた仮想通貨。その存在感は大きくなり、無視することはできなくなっている。その流れの中で、業界の人々の考え方にも変化が生じている様子がうかがえる。

仮想通貨に対する見解

従来の金融システムに対して、仮想通貨の存在はますます大きくなっている。金融業界にとってその存在を無視できなくなってきた。

しかし銀行をみると、迫り来る変化に否定的な企業もあれば、その変化を取り入れようとする企業もある。その立場1つで業績が大きく変わる可能性もあるだろう。

変化への適応の例として、ドイツ中央銀行が今週出した以下の声明が挙げられる。

誰も確実に未来を予測することはできないが、1つ確かなことがある。それはデジタル革命が今起きていて、その影響力は大きいということだ。

しかし実際は、革命という大きな話ではなく、銀行がデジタル世代の要望や必要に応えていくかどうかだ。デジタル革命は金融業界を永遠に変えてしまう可能性を秘めている。

この声明は、ドイツ連邦銀行のトップJens Weidmann氏が、決済が遅くて導入コストが高いとブロックチェーン技術を否定してから、2ヶ月も経たないうちのものだ。

JPモルガンも立場を逆転

仮想通貨に対する見解を逆転させた代表格はJPモルガンだろう。米大手銀行JPモルガン・チェースCEOであるJamie Dimon氏は2017年には「ビットコインは詐欺だ」など、仮想通貨に対し否定的な考えを示していた。

しかし2018年になるとDimon氏も態度を軟化させた。2019年2月にはJPモルガンが独自仮想通貨「JPMコイン」の発行したという報道は記憶に新しい。この立場の逆転は、規制等の課題を併せ持ってはいるものの、仮想通貨の可能性の大きさや発展の速さを表しているのではないだろうか。

それらの例からは、仮想通貨が存在感を増していく中で、人々の考え方にも影響を及ぼしている様子がみられる。

なお上述のDimon氏が「ビットコインは詐欺だ」と発言した当時は、ビットコインの価格が下落するなど相場への影響がうかがえた。投資的な面からも要人の発言や大企業の動きには注視していたい。

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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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