イラン政府、仮想通貨取引を認めない法案を成立|米経済制裁回避でマイニングは容認

イラン政府、仮想通貨による取引は認知しないとする法案を成立
イラン政府は、国内における仮想通貨による取引を認めない、中央銀行はその価値を保証しない、とする法案を成立。一方で、経済制裁回避の目的でマイニング行為に関しては認める方針を明らかにした。

イラン政府、仮想通貨による取引を認めない

イラン政府は、国内における仮想通貨に関するあらゆる取引を法的に認めないとする法案を成立させた。同国メディアPressTVが日本時間の昨日報じた

法案は現地時間の昨日、内閣によって承認され発表された。新法案によると、同国の政府および銀行はデジタルコインを法定通貨として認めないこと、同国中央銀行はその価値を保証しないことが含まれている。

同国の仮想通貨取引の規制をめぐるやり取りは、先月初めに同国中央銀行副総裁を務めるNasser Hakimi氏が「ビットコインなど仮想通貨取引は、AML最高評議会に禁じられた違法行為である」と警告を行なっている

マイニングに対しては物腰柔らか

一方で同国政府はマイニングの規制に関しては慎重だ。同法案では、一定条件を満たせばイラン国内でのマイニング行為は許可すると指摘されている。

またマイニング行為に関しては、規制の厳しい首都テヘランとエスファハンの中心地を除いて、各省の中心から30キロメートルの外側であればマイニングが合法的に認められる。

マイニング行為に対して一定の理解を示す一方で、マイニング業者はマイニングマシンに関して決められた規制を遵守することに加え、マイニング行為に使用する電力には一定料金が課金することを規定している。

同国のマイニング行為に関しては、同国政府の経済委員会ではマイニング行為が同国の正式な産業に認定されている。マイニング行為の正式な許可に関しては7月28日に閣議決定されたことが報じられた

これら一連の解禁措置の背景としては、アメリカによる対イラン経済制裁を回避する狙いがある。

今回成立した法律では、仮想通貨による取引は認めないものの、マイニング行為に関しては寛容な姿勢を示している。今後も同国の規制を巡る進展には注目していきたい。

CoinPostの関連記事

ブロックチェーン技術が米国の敵対国に対する経済制裁を弱体化させ、米ドル中心の経済圏が脅威にさらされる可能性を示唆したレポートが、米シンクタンクFDDより発表された。その背景と今後の可能性を考察。
国内大手仮想通貨取引所DMM Bitcoinは10日、18時から仮想通貨リップル(XRP)の現物取引を取り扱い開始することを発表した。Nodee by CoinPostではDMM Bitcoin代表取締役の田口氏のコラムを掲載、好評を博している。

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

コメントしてBTCを貰おう 新着ニュースをチェック

速報

新着記事

人気記事ランキング