110万BTCの所有権巡る裁判、敗訴したクレイグ・ライト氏が和解求め協議へ
- ビットコインの財産所有権を巡る裁判が和解か
- ビットコインのマイニングをして得た報酬の所有権を巡る訴訟で敗訴したクレイグ・ライト氏が、本裁判の和解に向けて協議を開始した。現在、拘束力のない和解に向けて、条件や詳細を詰めているという。
30日の猶予を申請
ビットコイン(BTC)のマイニングをして得た報酬の所有権を巡る訴訟で、敗訴したクレイグ・ライト氏が和解へ向けた対話を求めていることが分かった。
本訴訟は、ライト氏とクレイマン氏が2009年から2011年の間に共同で行ったビットコインのマイニングの報酬「110万BTCの所有権」を巡るもの。2013年に死亡したクレイマン氏の遺族は、マイニングを共同で行ったにも関わらず、全報酬をライト氏が着服したと訴えていた。
約1年半に渡って行われた裁判は今年8月、クレイマン氏側にマイニング報酬の50%を受け取る権利とビットコインに関するソフトウェアの知的財産権を認める判決を下し、ライト氏には報酬の支払いを命じていた。ライト氏は、報酬の支払い前にクレイマン側と和解へ向けた話し合いを求め、フロリダ南部連邦地方裁判所に時間の猶予を求める申請を行なった。
求めている猶予期間は30日で、クレイマン氏側もそれに応じた。現在は、拘束力のない和解に向けて、条件や詳細について話し合いを継続中だ。
8月末に判決が下された後、ライト氏は、クライマン氏の親族に共同マイニングで得た報酬の半分を支払うと述べていた。また一方で、クレイマン氏側に相続税が課せられる点や、クレイマン氏の親族がビットコインを大量に売却することによる売り圧力を警告していた。
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