証拠見せずハッキング被害訴えるブラジルの仮想通貨取引所、CEOがBTC大量保有か

ハッキング被害受けた取引所、CEOが大量のBTC保有か
ハッキング被害に遭ったと主張するブラジルの仮想通貨取引所のCEOが、大量のBTCを保有していた可能性が浮上。同取引所は以前より、盗難被害に遭った顧客への払い戻しは不可能と話している。

ハッキング被害訴える取引所のCEO、大量のBTC保有か

ブラジルの仮想通貨取引所「Grupo Bitcoin Banco」がハッキング被害に遭い、顧客資産の返却が不可能だとしていたが、同取引所のCEOであるClaudio Oliveira氏は同国の税務署に2万5000BTC(約220億円)を保有していると申告していたことが明らかとなった。米コインテレグラフが報じた

同取引所は現在に到るまで、ハッキング被害の証拠を公開していない。報道によれば、ブラジルの税務当局である連邦歳入庁(RFB)に近い人物が、匿名を条件に、Oliveira氏の税申告の内容を記した書類をコインテレグラフにリークした。

ただブラジル国内における税の申請は自己申告のため、今回明らかとなった申告内容が最新のものであるのか、あるいは申告内容に偽りが無いかどうかは不明瞭だという。

「Grupo Bitcoin Banco」は今年5月、セキュリティ上の問題から顧客資産が口座から引き出されるなど、ハッキング被害を訴えていた。その被害総額は5000万レアル(約12億円)にのぼる。

しかし、そのハッキング被害を証明する証拠は一切提出されず、盗難被害にあった顧客の訴えにより、今年6月6日にはブラジルのパラナ州の裁判所からハッキング被害の証拠の提出命令を受けていた。ただ、その後も同取引所から証拠が示されることはなく、裁判所により同月に同社の口座は凍結された。こうした杜撰な対応の影響で、現在は200件を超える訴訟問題を抱える事態に至り、被害者らは同社の資産の差し押さえを訴えている。

今回明らかとなった情報により、今後、同社CEOへ向けられる疑いの視線はより厳しいものになることが予想されるだろう。

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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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