仮想通貨イーサリアム 2.0のフェーズ0、最終テスト段階に
フェーズ0のテストが最終段階へ
イーサリアム(ETH)2.0のフェーズ0において、パブリックマルチクライアント・テストネット「Sapphire」が最終段階へと突入。
これまで、マルチクライエントによるETH2.0のテストネットはなかったものの、Prysmatic LabsはParityと共同でそれを稼働させる。2020年Q1でのフェーズ0メインネットローンチを目指し、開発に全力を挙げているという。
「Sapphire」は今年6月にローンチされた三つ目のシングルクライエントEth2.0テストネットで、今年初めにリリースされたNimbusテストネット、Lighthouseテストネットに続く形となっている。
そしてParityはShasperという実装方法を利用し、マルチクライアント版Sapphireの試運転を実行する。
イーサリアム2.0へと移行すると、その核である「ビーコンチェーン」が稼働することになる。ビーコンチェーンとはPoSベースのブロックチェーンで、イーサリアム2.0のフェーズ0におけるPoSのブロック生成を担う「バリデーター」の管理を行う。
イーサリアム2.0の開発は、イーサリアム1.xの開発と同時並行で行われるため、お互いのチェーンが共存する形となる。互いのチェーンが共存する際のコンセンサス・アルゴリズムには「Casper FFG」が採用される予定で、PoWはブロック生成の役割を担い、PoSのバリデータはファイナライズ(チェーンを有効化するための最終決定)を行う。
つまり、Sapphireのテストが最終段階に突入したということは、ビーコンチェーンの中核機能であるShardingとコンセンサス・アルゴリズムCasperのテストが最終段階に入ったことを意味する。
イーサリアム2.0のフェーズ0のメインネットへのローンチに向け、一歩前進した格好だ。
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