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デジタル経済に関する国家戦略の方向性示す、赤澤経産相・松本デジタル相・萩生田幹事長代行が登壇|DSC2026

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

DSC2026が開幕

日本デジタル経済連盟が主催し、CoinPostが企画・運営を担当するカンファレンス「Digital Space Conference 2026(DSC2026)」が17日、虎ノ門ヒルズフォーラムで開幕した。

経済産業省が後援する本イベントには、赤澤経済産業大臣、松本デジタル大臣、自民党の萩生田幹事長代行らが登壇し、AI・サイバーセキュリティ・医療DXを軸とした国家戦略の方向性を示した。

開会挨拶

開会挨拶では、一般社団法人日本デジタル経済連盟の代表理事でSBIホールディングスの北尾吉孝代表取締役会長が登壇。

開会挨拶に立った北尾氏は、2026年に入り法人名称を「日本デジタル空間経済連盟」から現名称へ変更したことを報告した。

AI(人工知能)やブロックチェーンがデジタル空間の枠を超え、あらゆる産業の業務そのものになりつつある現状を踏まえた判断だという。連盟の会員法人数は昨年比80社増の211法人となり、累計時価総額は約170兆円規模に達したと強調した。

また、2045年の社会像を描いた検討委員会の報告書を本日公表し、AI・ブロックチェーン・量子・バイオ・ロボティクスなど6技術を軸に「人間中心のデジタル社会」を目指す方針を明確にした。

北尾会長がとりわけ強調したのが、本日公表した「2045年の社会像検討委員会」の報告書だ。

全10回にわたる議論を経て取りまとめたもので、AI・ブロックチェーン・XR(クロスリアリティ)・バイオ・量子・ロボティクスという6つの技術が2045年の社会に与える影響を分析。必要な制度・人材・技術設計の論点を整理した上で、連盟が目指すべき未来像として「人間中心のデジタル社会」を明確に掲げた。

「技術の進展を未来の話で終わらせず、産官学で連携して社会実装へつなげていく」と結んだ北尾会長の言葉は、本カンファレンス全体の基調ともなった。

赤澤経済産業大臣、AI・半導体へ10兆円超の公的支援を表明

赤澤経済産業大臣は、高市内閣の成長戦略においてAIと半導体、デジタル・サイバーセキュリティが「戦略分野」に位置づけられていることを強調した。

同省は2030年度までに10兆円以上の公的支援を投じる「AI半導体産業基盤強化フレーム」を活用し、国産生成AIモデルの開発支援や先端半導体の製造能力確保に取り組む方針を示した。超高齢化社会や災害大国という日本固有の課題に対し、「ビッグデータ×AI」を活用した介護・防災分野が日本の「勝ち筋」になり得るとの見解も示した。

経産省の推進するAI・半導体産業基盤強化フレームは、半導体・AI分野に対して、2030年度までの7年間に10兆円以上の公的支援を行うことで、10年間で50兆円を超える官民投資を促し、約160兆円の経済波及効果を実現するというものだ。

効果的に半導体・AI分野への投資を促進していく観点から、

①世界で戦い抜くための戦略を持ち、我が国の幅広い産業の競争力強化、経済成長、地方創生につながること

②サプライチェーンにおけるチョークポイントとして経済安全保障上重要な物資や技術であること

③国による中長期的な財政上のコミットがない限り、民間企業だけでは必要かつ十分な投資が行えないこと

を条件として支援を行うとしている。

松本デジタル大臣、「AI第三極」としての日本の役割を強調

松本デジタル大臣は、世界的なAI覇権争いについて、米国や中国の構図を整理した上で、日本がアジア・中東・アフリカ諸国に対して「第三極」としての存在感を発揮する重要性を訴えた。

デジタル庁では政府職員10万人以上が活用できる“ガバメントAI”の環境整備を進めており、特に教育分野での国産AI活用を優先課題に挙げた。医療DXについては「将来的にはAIで医療の大半が完結するレベルを目指す」とし、AIホスピタルの実現と海外輸出も視野に入れることを表明した。

萩生田幹事長代行、「100年変わらぬ大学教育」の改革を宣言

過去に経済産業大臣などを歴任した萩生田光一幹事長代行は、デジタル社会を牽引してきた経験を踏まえ、日本が直面する課題に言及した。

日本は精度の高いデータを豊富に保有していながら、他の先進国と比較して専門的な知見を持つデータサイエンティストの育成が遅れたために国際競争で後れを取ったと指摘。国内約900の大学・短大のうち、データ専門教育を提供していた学校がつい最近まで4校にとどまっていたという現状を明かした。

2040年を見据えた人材育成の抜本改革を“高市政権の大きな約束”と位置づけ、「100年間学びが変わっていない大学教育を改革する」と宣言した。

また、デジタルに不慣れな層を置き去りにしない「包摂的なデジタル社会」の実現を強く訴え、全国民を巻き込んだ社会変革の必要性を強調した。

官民共同で未来を構想

DSC2026のテーマは「未来を念頭に置いて、今日を切り開く」。

登壇者に共通していたのは、技術の進展を未来の話で終わらせず、産官学が連携して社会実装につなげる姿勢だ。会場内の交流エリアでは業界・組織の壁を超えた対話の場も設けられており、参加者が「今日から何を変えるか」の示唆を持ち帰ることを主催者側は期待している。

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