- 8種のブロックチェーンで稼働中
- 各取引を16ノード以上で検証
米州がCCIPへ移行
米ワイオミング州のステーブルコイン発行機関、ワイオミング州ステーブル・トークン委員会は18日、オラクルネットワーク大手チェーンリンクとの共同発表で、米国初の州政府発行ステーブルコイン「フロンティア・ステーブル・トークン」の相互運用基盤を、相互運用性基盤大手レイヤーゼロからチェーンリンクの「CCIP」へ完全移行したと発表した。複数年契約に基づき、CCIPを唯一のクロスチェーン基盤として採用する。
CCIPは、異なるブロックチェーン間でトークンやデータを安全にやり取りするための相互運用プロトコルである。
セキュリティ精査の結果、委員会はチェーンリンクCCIPが要件を満たす唯一の選択肢と判断し、複数年契約による全面導入を決定した。CCIPはSOC2 Type2の認証を取得済みで、監査済みのコードベースやリスク管理機能を備え、各取引を最低16の独立ノードオペレーターが検証する仕組みとなっている。
チェーンリンクが運営する分散型オラクルネットワークは、これまでに33兆ドル超の取引価値を実現してきた。同ネットワークは分散型金融(DeFi)の大部分を支え、世界の大手金融機関や市場インフラ事業者に採用されてきた。
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チェーンリンクは、ステーブルコインを活用した国際決済モデルを構築して外国為替市場を再定義する共同プロジェクトProject Pangeaを発表。韓国・欧州の金融機関などと協業する。
移行の背景
フロンティア・ステーブル・トークンは、米ドルと短期の米国債で完全に裏付けられた、米国の公的機関発行としては初のステーブルコインである。現在はアービトラム、アバランチ、ベース、イーサリアム(ETH)、ヘデラ、オプティミズム、ポリゴン、ソラナ(SOL)の8種のブロックチェーンで稼働している。
同委員会は2023年3月、ワイオミング州ステーブル・トークン法に基づき州政府内の独立機関として設立され、2026年1月にフロンティア・ステーブル・トークンを正式にローンチした。担保資産である米ドルと米国債からの収益は州の学校基金プログラムの財源多様化に活用され、法的に義務付けられた2%の過剰担保によって安定性が確保されている。
委員会は当初、相互運用性基盤大手レイヤーゼロのオムニチェーン・ファンジブルトークン規格を通じてフロンティア・ステーブル・トークンを展開していたが、詳細なセキュリティ精査の結果、同規格の運用を完全に終了した。2023年11月8日付の州選定委員会からの書簡は、複数チェーン・技術中立的なアプローチの採用を委員会に促していた。
関係者のコメント
ワイオミング州ステーブル・トークン委員会のアンソニー・アポロ氏(エグゼクティブ・ディレクター)は、フロンティア・ステーブル・トークンを通じて公共部門の金融インフラを構築する以上、それを利用する住民や企業、機関を守る責任があるとの考えを示した。同氏は、CCIPの採用により、州民にふさわしい水準の高度なセキュリティを備えたクロスチェーン基盤を確保したと語った。
チェーンリンク共同創業者のセルゲイ・ナザロフ氏は、ワイオミング州が一貫して仮想通貨政策や公共部門のブロックチェーン導入を主導してきたと指摘した。同氏は、CCIPの選定について、政府機関を含む組織がブロックチェーン間で資産を規模を持って移動させる上で、安全かつ標準化された基盤を必要としていることを示すものだとの見方を示した。
チェーンリンクCCIPへの移行により、ワイオミング州は、規制対象のデジタル資産をブロックチェーン間で展開しようとする他州や政府機関、金融機関、決済会社、資産運用会社、ステーブルコイン発行体にとっての先行モデルとしての役割を担うことになった。チェーンリンクは今後、ワイオミング州との協業を通じ、次世代の金融市場基盤の構築を進めていく方針だ。



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