世界四大会計企業EY、ERC20仮想通貨コードのレビューサービス公開
ERC20のコードを審査するEYサービス
世界四大会計企業の1つ、Ernst&Young(EY)社は、スマートコントラクト及び仮想通貨・トークンを審査(レビュー)できるサービスのテスト版を一般公開した。Solidityプログラミング言語を使用して作成したため、イーサリアム規格のERC20のみに対応するという。
この一般向けのベータ版では、ユーザーが分析のためにERC20のスマートコントラクトコードを入力可能で、コーディングの品質も評価できる。スマートコントラクトの効率性や機能性を確認することでセキュリティリスクを見定めるものとなるサービスだ。
EY社によると、トークンコードを審査することで、投資家はトークンのソフトウェアの変更を監視、トークンやスマートコントラクトが業界標準を満たしていることを確認することができる。
同社のグローバルブロックチェーン責任者Paul Brody氏は、顧客が重要な事業プロセスや投資をソフトウェアコードに委ね始めているとして、次のようにコメントした。
アンチウイルスツールなしで事業のコンピューティングシステムを実行することはできない。スマートコントラクトやトークンテストツールを兼ね備えた、ブロックチェーンベースの投資システムを構築することは非常に合理的だ。
なお、今回のテストサービスを正式なサービスとして開始する計画があるという。
EY社の取り組み
今回の審査サービスは、EY社のより包括的なブロックチェーンアナライザーの一部を占めることになる。ブロックチェーンアナライザーとは、取引データの編纂およびレポートを行う分析ツールであり、ブロックチェーンの財務報告と監査を可能にする。
4月にはブロックチェーンアナライザーでは、サポートされるプロトコルの数が増加、プライバシーが強化され、ゼロ知識証明ベースのトランザクションの分析が可能になった。 「Nightfall」と呼ばれる、イーサリアムブロックチェーン上でプライベート取引を実行するプロジェクトも統合した。
参考:Coindesk報道
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します