アルト暴騰でシーズン再来の兆候も、ビットコイン(BTC)高騰の背景を探る|仮想通貨市況
仮想通貨市況
15日の仮想通貨市場は、アルトシーズン再来を予感させるに十分な値動きを記録した。
ビットコインキャッシュ(BCH)やBSVをはじめ、リップル(XRP)やイーサリアム(ETH)などメジャーアルトが大幅高となったほか、イーサアリアムクラシックは前日比40%高を超えるなど暴騰を見せた。
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ビットコイン(BTC)市況
仮想通貨ビットコイン(BTC)は、前日比+5.62%の96万円(8750ドル)。
中東の地政学リスクの高まりに伴う逃避資金で、日足レベルの教科書的な逆三尊や一目均衡表の三役好転など「買いシグナル」が点灯したほか、日足雲上限のブレイクで上昇が加速。8400〜8500ドルの上値抵抗線で一度は反落するも、7700ドル付近にある逆三尊ネックラインを下回ることなく上放れした(下図)。
総悲観の閑散相場から一転、税金調整などを終えた投資家のマインドもリセットされたことで、上値を軽くしたか。市場に最も意識されているのは、4年に1度の「BTC半減期」だろう。
2012年と2016年当時は市場参加者も限定的だったが、今回は規模がまるで異なる。
半減期の価格上昇についてはアナリストでも見解が割れており、2019年後期の市況悪化に伴い懐疑的な見方も増えつつあるなか、急騰時のfomo(fear of missing out)が発生した可能性も否めない。
新年の思惑も
仮想通貨バブルが破裂した2018年。ICO詐欺案件が次々と発覚したほか、国内でもコインチェックやZaifの巨額不正流出事件に関連し、仮想通貨交換業者の一斉立入検査や業務改善命令が相次ぐなど、ネガティブなイメージを植え付けたまま幕を下ろした。
しかし、翌年1月に入ってからコインチェックが金融庁に認可されたことを皮切りに、楽天ウォレットやTAOTAO、ディーカレットなど大手資本の仮想通貨取引が続々とオープン。海外でも米ニューヨーク証券取引所(NYSE)の親会社であるインターコンチネンタル取引所(ICE)が設立した仮想通貨取引所Bakktが始まるなど、年明け〜新年度に向けてポジティブな動きも多く見られた。
仮想通貨市場には、株式市場のように四半期ごとの決算発表日こそないものの、材料視されやすい発表タイミングについては企業や規制当局側特有の事情も考えられることから、年の変わり目や年度明けなど「暦上の節目」では、思惑が広がりやすい傾向にある。
仮想通貨交換業者側の立場を鑑みた場合、銀行含む金融業界全体への鬼門とされた、FATF(Financial Action Task Force:金融活動作業部会)による約10年ぶりの対日審査を昨年11月中旬に終えた安堵感のほか、2020年4月に資金決済法と金商法改正案が施行されることで、金融庁による「明確な規制フェーズ」がひと段落付くことも追い風だろう。
先行き不透明だった足元のルールが他国に先駆けてしっかり整備されれば、規制に準拠した新たなサービスや新規流入施策が堂々と打ち出しやすくなり、金融庁としても、ステラ(XLM)に続く新規通貨の上場審査や業登録などに避けるリソースが増えるのは自明であるからだ。
米フェイスブックの主導するリブラの件で伝統金融業界が揺れるなか、中韓や欧米の動向次第では、国際競争力の観点からも他国への同調圧力が強まりそうだ。今月6日には、大統領直属の第4次産業革命委員会が韓国政府に対し、金融機関にビットコインデリバティブ取引を含む仮想通貨投資商品を提供する権利を付与するよう推奨していることが明らかになっている。
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一方、9,000ドル付近には強めのレジスタンスラインを控える。4hRSIなど各種オシレータでも相当な過熱感がみられるため、相場の乱高下に注意したい。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します