次のビットコインになりうる6つの仮想通貨
- 有望な6つの仮想通貨を解説
- 2017年は仮想通貨元年と呼ばれ、その投資熱が最も高まった一年でした。本記事では、ビットコインやリップル、イーサリアムといった主要な仮想通貨に続いて、今後ますます発展を遂げていくであろう仮想通貨を6種取り上げて解説いたします。
仮想通貨は多くの投資家を巻き込み、ここ数年で多くの人に利益をもたらし世界的に注目されました。
ビットコインは多くの仮想通貨の中でも圧倒的な優位性をもち、その注目度も大きいです。
また、イーサリアム(ETH)やリップル(XRP)といった仮想通貨も他に比べるとその露出度は高く、仮想通貨の代表格として知られています。
しかし、仮想通貨の大部分は未だに知れ渡ることなく、文字通り1000以上の通貨が市場に流通しています。
本記事では、これから注目を集めることが期待されている、またはその最中にある注目の仮想通貨を6つ取り上げて解説いたします。
しかし、ボラティリティーが高い仮想通貨への投資にはもちろんリスクがつきものであることをここに明記しておきます。
ビットコインキャッシュ(Bitcoin Cash : BCH)
ビットコインキャッシュは2017年8月にビットコインからハードフォークすることにより作られた仮想通貨で、現在の時価総額はおおよそ280億ドル(3兆円)にも上ります。
ビットコインキャッシュは元来より大きなブロックサイズを有し、ビットコインの改良版を作るという目的のもと誕生しました。
ビットコインのブロックサイズは1MBまでに制限されており、1秒あたりに決済される取引量は数取引にまでに留まってしまうという欠点があります。
これからますますビットコインの需要が高まり、処理速度の制限は改善がされない場合、より致命的なものになることは免れないでしょう。
ビットコインに比べ高速な取引決済、取引手数料の低減が図れることから、ビットコインキャッシュは仮想通貨が今後発展していく中で間違いなく重要な位置付けを示していくでしょう。
ビットコインキャッシュの最終的なゴールは、実世界の売買取引で用いられる仮想通貨の第一人者として広く普及していくことにあります。
ライトコイン(Litecoin : LTC)
ライトコインの誕生は2011年までさかのぼり、元Googleのエンジニアであるチャーリー・リー氏によって開発されました。
ライトコインはビットコインの兄弟分としての扱いを受けることが多く、その時価総額は100億ドル(1.1兆円)ほどで、その流通量である発行上限枚数は未だマイニングされていないものも含め8400万枚までに制限されています。
ビットコインと同様、ライトコインもP2P通信を利用した非中央集権型の仮想通貨です。
同者の決定的な違いはそのアルゴリズムにあります。
ビットコインはSHA-256というアルゴリズムに基づいて承認作業が行われるのに対し、ライトコインではScryptアルゴリズムを採用しています。
このアルゴリズムはSHA-256に比べ取引決済の速度が大きいことが特徴で、ライトコインのブロック生成時間は2.5分ごとに行われます。
ビットコインは新しいブロック生成に10分の時間を要することから、ライトコインはおよそ4倍の決済速度を示すことがわかります。
ライトコインはビットコインに比べ決済手数料も低く、決済速度も高いため、今後の発展がますます期待できる通貨の一つと言えるでしょう。
モネロ(Monero : XMR)
モネロは2012年の7月に開発された、オープンソースで大きな時価総額をもつ仮想通貨です。
取引承認にはCryptoNoteアルゴリズムを採用し、ブロック生成時間は2分でビットコインよりも高速な取引決済が可能です。
モネロの大きな利点は、取引に機密性が保たれ、取引の痕跡が残らない匿名通貨としての性質をもつことです。
またモネロはASIC耐性をもち、大口の高速処理を可能とするASICマシンを大量に有するマイニング業者による独占を防ぐことも図っています。
アイオタ(IOTA : MIOTA)
アイオタはここ最近で大きな注目を集めている通貨であり、2014年に開発されたCargochainがその前身とされています。
その名前は「Internet Of Things Application」の頭文字にちなんでおり、IoTデバイスとサービスをブロックチェーン技術により互いに橋渡しするような役割を担うことを目的としています。
またアイオタはIoTデバイスに関連した料金の支払いに使われることも想定しており、高効率で、コストの低い少額取引にも対応できるようデザインされています。
他の仮想通貨はブロックチェーンに基づいて運用がなされており、新しい決済取引のブロックが直近のブロックにつながり、承認作業が進みます。
一方で、アイオタにはブロックチェーン技術が採用されておらず、DAG(Directed Acylic Graph:有向非巡回グラフ)というアルゴリズムに基づいた「Tangle」と呼ばれる技術が組み込まれています。
アイオタを通じた決済プラットフォームの構築のため、決済を行うユーザーはそのネットワークに参加し、直近の2つの取引を承認する必要があります。
この仕組みにより、アイオタでは無料(手数料なし)で取引決済を行うことが可能としています。。
仮想通貨の成長が進み、投資材料としてでなく実世界の通貨としての役割を担うようになれば、アイオタのユニークなアプローチや、取引手数料なしであることが大きな強みになるでしょう。
また、アイオタはマイニングをすることができず、発行枚数がすでに定まっていることも大きな特徴です。
カルダノ(Cardano : ADA)
カルダノは比較的新しい仮想通貨で、2015年に行われたICOに続き2017年から本格的に始動しました。
カルダノは第三世代の仮想通貨とも称され、イタリアルネサンス期の数学・物理学者であったGerolamo Cardanoにちなんで名付けられました。
創設者はイーサリアムの共同設立者でもあるCharles Hoskinson氏です。
カルダノプロジェクトでは科学的な観点から仮想通貨を研究しており、学術誌の論文に基づいて開発が進められました。
この仮想通貨はOuroborosと呼ばれる革新的なProof of Stakeアルゴリズムを採用しており、より高速で電力消費を抑えられるような設計がなされています。
さらに、レイヤー構造を有しており、高いセキュリティ性能を備えていることもカルダノの大きな特徴です。
ヴァートコイン(Vertcoin : VTC)
ヴァートコインは2014年に誕生した仮想通貨です。
あまり広くは知られていませんが、この仮想通貨はビットコインやライトコインにとても似た性質をもっています。
ヴァートコインはライトコインと同様2.5分ごとにブロックが生成され、実生活に使われる通貨として普及することが期待されています。
ヴァートコインは大きな影響力をもつマイニングパワーによるコントロールを阻止するためのASIC耐性を備えており、誰もが通常のコンピュータを用いてマイニングへ参加できるような体制を作ることに積極的です。
また、ヴァートコインはブロックチェーンによる取引の短縮化を図るための技術であるライトニングネットワークを活用することも見込んでいます。
加えて、ライトニングネットワークは「アトミッククロスチェーンスワップ」という技術を織り込んでおり、この技術の実現によってヴァートコインをライトコインやビットコインといった通貨に直接交換することが可能になります。
さらに、ソーシャルメディア上で活発なコミュニティを築いていること、また初心者でも簡単に入手可能なソフトを1度クリックするだけでマイニングができる簡便性をもつことも、ヴァートコインの大きな特徴と言えるでしょう。
6 cryptocurrencies that could become the next Bitcoin
Jonas DeMuro, February 3, 2018
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します